講演情報

[II-OR17-03]完全大血管転位症に対する動脈スイッチ手術時の心膜補填による肺動脈再建法の長期遠隔成績

竹下 斉史, 富永 佑児, 渡邉 卓次, 柴垣 圭佑, 林 健太郎, 高島 惇志, 盤井 成光 (国立循環器病研究センター 小児心臓外科)
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キーワード:

TGA、肺動脈狭窄、長期遠隔成績

【背景】
完全大血管転位症(TGA)に対する動脈スイッチ手術(ASO)の際, 多くの施設で新鮮自己心膜を用いたneoPA再建が行われているが, その長期成績についてはまだ明らかでない.
【対象と方法】
対象は1977/10から2015/8までに当院でTGAに対してASOを施行した症例のうち, 術後10年以上経過観察可能かつneoPA再建法として心膜補填・延長して末梢側と吻合されていた55例を対象とした. なお, ASOの際には1例を除いた全例Lecompte maneuverを併施. 対象群の肺動脈への再介入率(カテーテル治療並びに外科治療)と再治療介入部位を後方視的に検討した.
【結果】
診断はTGA-IVS 39例, TGA-VSD 16例. ASO施行時体重は3.0±0.9kg, 日齢22.3±66.4日. 術前PA bandingを3例に施行していた. 術後観察期間18.0±6.5年で観察期間中の死亡症例なし. 肺動脈位の再治療は全例狭窄に対する介入で、再治療介入回避率は10年 69.1%, 20年 69.1% (Figure.1). 再手術回避率は10年 90.9%, 20年88.7% (Figure.2).
肺動脈再治療介入例は17例で介入部位は肺動脈弁下: 2例, 肺動脈弁位: 5例, 肺動脈弁上: 7例, 末梢肺動脈: 11例 (重複あり). 10例の肺動脈弁上, 末梢肺動脈狭窄症例はカテーテル治療のみで経過. 再治療介入のタイミングは大半が術後10年以内であった. 肺動脈狭窄に対する外科治療を要した症例は6例のみで, 複数回の外科治療を要した症例は認めなかった.
【結語】
心膜補填によるneoPA再建は術後10年未満の末梢肺動脈狭窄へカテーテル治療介入例が目立つものの, 外科治療回避率は長期にわたって良好であった.