講演情報

[II-OR18-06]がん治療関連心機能障害(CTRCD)の発症後早期における心電図変

西川 幸佑, 梶山 葉, 飛鳥 暉昌, 喜多 優介, 遠藤 康裕, 井上 聡, 河井 容子, 池田 和幸 (京都府立医科大学 小児科学教室)
PDFダウンロードPDFダウンロード

キーワード:

CTRCD、アントラサイクリン、心電図

【背景】アントラサイクリン系抗がん剤はがん治療関連心機能障害(Cancer Therapy-related Cardiac Dysfunction; CTRCD)を引き起こす可能性がある。小児がん患者のLV-GLSが低下した無症状のmild CTRCDに関して、心電図変化は明らかではない。【目的】mild 以上のCTRCDを発症した小児がん患者の12誘導心電図上のパラメータ変化を同定する【方法】当院で抗がん剤治療を行った0歳から15歳までの計38名のがん患者(CTRCD発症者:20名,未発症者: 18名)において、アントラサイクリン系抗がん剤含む抗癌剤治療の治療前、治療終了直後の12誘導心電図とバイオマーカー(BMP, cTn-I), 心臓超音波検査による心機能評価(LV-GLS, EF)を後方視的に比較した。【結果】CTRCD発症患者の治療前,後の心電図において、QTcの変化(0.413±0.022→0.432±0.032; p<0.05)に加えQT頂点時間; QTaをRR間隔で補正したQTacの変化(0.324±0.027→0.342±0.029; p<0.05)で有意な延長を認めた。CTRCDを発症しなかった患者においては、QTc及びQTacは有意な延長を認めなかった。またCTRCDの発症患者の前後で、バイオマーカーの有意な変化は認めなかった。【結論】心電図の変化はアントラサイクリン系薬剤の終了早期から確認でき、バイオマーカーの変化と比較し心臓超音波検査による心機能変化と有意な相関を認めている。心電図検査は非侵襲的であり、CTRCDの早期発見に役立つと考えられる。また心臓超音波検査のスキルを要さないことから、今後循環器専門医以外の医師によるフォローアップの一助となる可能性がある。