講演情報

[II-OR20-06]当院における巨大冠動脈瘤を合併した症例の検討

大津 生利衣, 寺町 陽三, 山川 祐輝, 清松 光貴, 鍵山 慶之, 高瀬 隆太, 須田 憲治 (久留米大学 医学部 小児科学講座)
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キーワード:

巨大冠動脈瘤、川崎病、冠動脈病変

【背景】川崎病(KD)の冠動脈病変の後遺症は減少しているものの、近年でも巨大冠動脈瘤は約0.1%に合併すると報告されている。当院では初回治療は原則IVIG投与とし初期強化療法を行なっていない。今回、巨大瘤の臨床像を明らかにするため検討した。【方法】2015年1月1日から2025年12月31日までの11年間に当院で巨大瘤を合併した症例について、診療録を用いて後方視的に検討した。【結果】対象は8例で、男児7例、女児1例。KD発症年齢は中央値4歳(2-10歳)で、定型例が6例、不全型KDが1例で、残る1例は発熱が遷延し、慢性持続性EBV感染症で92病日に死亡した。定型の6例において、初回治療開始は全例7病日以内で、総発熱期間は中央値11日(7-14日)であった。初回治療は5例がIVIG単独、1例が治療前中等瘤を認めたためIFX併用で強化療法を行い、奏効したのはIFX併用例を含む2例であった。初回治療不応は4例で全例にCRP上昇を認め、うち2例は2nd治療後に解熱後再発熱し、2例は3rd治療以降まで一度も解熱しなかった。治療前に冠動脈病変を認めたのは2例で小瘤(S6 +3.7SD)、中等瘤(S1 +9.3SD)が各1例であった。冠動脈病変初回指摘は中央値7.5病日(6-10病日)、巨大瘤初回指摘は中央値21.5病日(9-38病日)であった。なお、不全型KDは20病日、EBV感染合併例は8病日に初回エコーを行われ、いずれも巨大瘤を認めたため初回治療から血漿交換とIVIG投与を併用していた。【考察】発熱期間延長は巨大瘤のリスクとされており、不全型KDで診断が遅れた症例や初回治療不応は注意が必要である。一方、発熱期間が10日以内であったにも関わらず巨大瘤を認めた症例は3例あり、うち2例は治療前から冠動脈拡大を認め、初回治療が奏効したにも関わらず巨大瘤へ進展した。【結語】KDは早期診断および治療介入が重要であり、更に治療前に冠動脈拡大を伴う症例の初期強化療法の必要性が示唆された。