講演情報
[II-P20-01]当院における両大血管右室起始に対する術式選択と手術成績
○小出 昌秋1, 八島 正文1, 曹 宇晨1, 内山 弘基2, 井上 奈緒2, 宮崎 文2,3, 中嶌 八隅2 (1.聖隷浜松病院 心臓血管外科, 2.聖隷浜松病院 小児循環器科, 3.聖隷浜松病院 成人先天性心疾患科)
キーワード:
両大血管右室起始、手術戦略、遠隔成績
【背景】両大血管右室起始は解剖学的なバリエーションが非常に広く, 画一的な手術方針で治療することはできない. 当院では術後のLVOTSや再手術介入を回避すべく手術適応を決定している. 今回その遠隔成績を検討した. 【対象と方法】2002年以降に手術を行った両大血管右室起始症例中, Heterotaxyや心室アンバランス等の明かなFontan Candidateを除き最終手術を終了した29例を対象とした. 大血管関係, VSDの位置, 二心室修復を回避した理由, 二心室修復術後遠隔期の心エコーデータ等について, 診療録より後方視的な観察研究を行った. 【結果】全体の平均観察期間176ヶ月, 手術時年齢1.6歳. NGAtypeは13例でVSDはSubAo10, DoubllyCommited2, SubP1であり, 11例で心室内reroutingによる二心室修復(VSD拡大追加4例), 1例でRastelli, posteriorTGAの1例でASOを行った. TGAtypeは16例で4例にCoA,1例にIAA合併, VSDはSubP9,NonCommited7であり, 5例でASO, 1例でTSO, 10例でTCPCを行った. FontanCadidateとした理由は, 房室弁騎乗6(うち5例はremoteVSD), 心室位置異常2, SAS1, Very large VSD1であった. 全体で入院死亡はNGAtypeの二心室修復の1例(心不全)のみ, 遠隔死亡なし. 二心室修復19例中再手術は5例ありいずれもRVOT~PAへの介入であり再手術回避率は5年94%,10年88%であった. 直近の心エコーでLVOT血流平均1.3m/secとLVOTS残存例なし. TCPC10例にPM植え込み以外の再手術はなかった. 【考察】当科におけるDORVの手術成績は術式によらず良好であった. 二心室修復例の遠隔期血行動態は良好で術後にLVOTSが残存した症例はなく, 術式選択は妥当と考えられたが, TCPC症例のうち二心室修復ができた可能性のある症例もあり, より慎重な解剖学的評価が必要である.

