講演情報

[II-P20-04]Williams症候群に対する外科治療の適応検討・術式の工夫・術後の経過について

正木 祥太, 櫻井 寛久, 小坂井 基史, 山口 章, 村山 弘臣 (あいち小児保健医療総合センター 心臓血管外科)
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キーワード:

Williams、大動脈弁上狭窄、肺動脈狭窄

【背景】Williams症候群は大動脈弁上狭窄や末梢肺動脈狭窄、冠動脈狭窄を合併し、突然死の原因となりうる。手術介入が必要なこともあるが、再狭窄やさらに末梢での狭窄リスクが高く、一方で成長の余地がある症例もあり、適応判断は慎重に行う必要がある。【対象】2017年3月から2025年10月までの間で、当院でWilliams症候群の手術症例が2例あった。術前評価・手術所見・術式の工夫・術後経過・現在までの経過について後方視的に検討する。【症例1】9か月、5.4kgの女児。大動脈、肺動脈全体が低形成で、上行大動脈から下行大動脈にかけて計30mmHg、肺動脈分岐部に65mmHgの圧差を認めた。大動脈全体に介入することは現実的でない一方で、肺動脈病変への介入は予後改善の可能性があり、両側下葉枝まで切り込んだ拡大肺動脈形成を行った。術後経過は良好で、バルーン拡大を要するも圧差は許容内で経過している。一方で徐々に高血圧や心筋肥厚が進行し、大動脈弁上狭窄、大動脈弓狭窄の悪化を認めた。冠動脈の近傍あるいは冠動脈入口部に手術操作が及ぶ可能性が高く、タイミングについてチームおよび家族と協議を重ね、7歳15kgの時にJ-graftを用いたBrom変法および上行大動脈・大動脈弓形成を施行した。以降圧差は許容内で良好な経過を辿っている。【症例2】1歳、7.7kgの男児。左右差のある右肺動脈狭窄で50mmHgの圧差を認め介入の方針となった。適応境界のVSDもあり、治療方針について議論を重ねた。手術リスクと術後経過の予測の困難さから、先ずは右肺動脈形成のみを行う方針とした。SYNFOLIUMで右肺動脈形成を行ったところ、高肺血流となり中心肺動脈絞扼を追加して手術を終了した。再狭窄なく順調に経過しているが、引き続き大動脈やVSDに対するフォローと介入時期を検討していく必要がある。【まとめ】2例とも手術再介入なく経過しているが、再狭窄や冠動脈狭窄のリスクに十分に配慮し慎重に経過をみていく必要がある。