講演情報

[II-P20-08]超低出生体重児DORV, Hypo Arch, CoAに対する段階的手術と長期呼吸管理を経て最終手術に至った一例

犬飼 幸子, 太田 隆徳, 山碕 涼太 (日本赤十字社愛知医療センター名古屋第二病院 小児科)
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キーワード:

超低出生体重児、複雑心疾患、慢性肺疾患

【はじめに】超低出生体重児(ELBW)の複雑心疾患に対する治療は極めて困難であり、慎重な治療戦略の選択が求められる。在胎26週4日、684gで出生した両大血管右室起始、低形成大動脈弓を伴う大動脈縮窄に対し、段階的手術と長期呼吸管理を経て最終手術に到達した稀な症例を報告する。
【症例】在胎26週4日、684g、Apgar 1/1/4で出生した男児。生後にDORV doubly committed VSD, Hypo Arch, CoAと診断された。低酸素療法を行い体重増加を得た後、生後4ヶ月、体重3.2kgで両側肺動脈絞扼術を施行。その後も慢性肺疾患(CLD)に対し人工呼吸管理を継続した。生後6ヶ月時の検討で、重度CLDのため心内修復術のリスクが高いと判断され、PDA stent留置術を施行。生後7ヶ月時に気管軟化に対し気管切開術を行った。呼吸器条件の積極的な調整により換気改善傾向が得られ、ご両親の積極的な手術希望を確認し、1歳9ヶ月、体重6.7kgで心内修復術(心室内血流転換、CoA修復、両側肺動脈絞扼解除)を施行した。心臓手術後も気管切開下人工呼吸を要したが、現在5歳で独歩可、発語あり、CLDおよび気管軟化の改善を認め、人工呼吸器の離脱を進めている。
【考察】ELBWの複雑心疾患、重症CLDに対し、段階的手術治療、長期呼吸管理、多職種連携による全身管理により、最終的に心内修復手術まで到達し、現在良好な発達を認めている。CLDの重症度を考慮した心臓手術のタイミング、適切な気道・呼吸管理、家族との協働的意思決定が治療成功に不可欠であった。本症例は、同様の困難な症例に対する治療戦略および長期管理において貴重な示唆を与える。
【結語】DORV, Hypo Arch, CoAを合併した超低出生体重児に対し、段階的手術と長期呼吸管理により心内修復術まで到達し、良好な結果を得た一例を報告した。本症例の経験は、超低出生体重児の複雑心疾患治療戦略における重要な指針を示すものである。