講演情報
[II-PD7-1]Extracardiac TCPCとLateral tunnel TCPCの遠隔期成績について
○清水 春菜, 小谷 恭弘, 吉田 文哉, 徳田 雄平, 倉田 裕次, 岸 良匡, 鈴木 浩之, 門脇 幸子, 小林 純子, 笠原 真悟 (岡山大学病院 心臓血管外科)
キーワード:
Fontan循環、Extracardiac TCPC、Lateral tunnel TCPC
【背景】Fontan 手術の術式は現在lateral tunnel(LT)よりもextracardiac conduit(EC)が主流である。近年の報告ではECでは成長に伴い Fontan pathway の狭窄が起こるとされる。【目的】当院でのEC と LT の 遠隔期成績・ECのgraft形態変化を検討する。【方法】1990年1月から2015年10月までの当院で施行したFontan手術344例のうち、EC 216例(EC群)とLT 110例(LT群)の計326例を後方視的に検討。主要評価項目は全生存率・再手術介入回避率・PLE発症回避率とした。副次評価項目は、術後CTを施行したEC 107例(50%)中、ECに用いたgraft内部狭窄・石灰化・変形の有無と水平断面積(cross sectional area:CSA)の変化率(フォロー時CTでの最小断面積(minCSA)の手術時導管面積(cCSA)からの変化率(minCSA/cCSA*100)を算出した。【結果】平均追跡期間は14.3±7.6年。EC群の使用graft径は16mm:18mm:20mm: 22mm:24mm=13例(6%):106例(49%):85例(39%):7例(3%):4例(2%)。全生存率は10年でLT群 94.2%・EC群 89.9%、20年でLT群 89.8%・EC群 4.3% (p= 0.30)。再手術介入回避率は10年でLT群 81.9%・EC群 80.9%、15年でLT群 71.0%・EC群 75.6%であった (p=0.30)。PLEは33例(LT 11例・EC群 22例)、PLE発症回避率は10年でLT群 89.0%・EC群 89.4% (p=0.87)であった。EC群の術後CT検査を施行した107例のうち、graft内部狭窄 13例(12%)、graft石灰化 51例(48%)、graft変形 20例(19%)であった。CSA平均変化率は70.6±19.7%、graft sizeは16mmが18mmに比較して有意にCSA変化率が低かった(p=0.03)。術後肝機能障害を指摘された群(D群)と指摘されていない群(N群)では、N群74.9% :D群66.6%とN群の方がgraft sizeの変化率が有意に小さかった。(p=0.03)【結語】当院でのFontan手術の遠隔期生存率はLT/ECいずれも満足できるものであった。しかし肝機能障害を有するEC患者では遠隔期のgraft径が有意に小さくなっており、EC法の長期の問題点として示された。
