講演情報
[II-SPS-2]Keynote Lecture : フォンタン関連肝疾患(FALD)の評価とマネージメント
○小木曽 智美 (東京女子医科大学)
キーワード:
フォンタン関連肝疾患(FALD)、肝細胞癌(HCC)、肝線維化
フォンタン術後患者では、慢性的な中心静脈圧(CVP)上昇に伴いフォンタン関連肝疾患(FALD)を合併し、進行例では肝硬変や肝細胞癌(HCC)の発症が問題となる。一方で、これまで統一した診断基準がなく、FALDは過少評価されてきたと考えられる。Ohfujiらは全国の専門施設を対象に調査を行い、7,810例のフォンタン術後患者のうち約40%がFALDと診断されたと報告した。FALDではGGT上昇が高頻度に認められ、画像所見としては、肝腫大や肝静脈拡張が病初期から出現し、脾腫や尾状葉腫大は経年的に増加することが示された。これらの知見を基に、日本肝臓学会、日本成人先天性心疾患学会、日本小児循環器学会合同でFALD診療の手引きが策定された。
FALDは術後長期経過とともに進行する疾患であり、血行動態異常が線維化進展に深く関与する。フォンタン術後の肝線維化進展には高CVPおよび高度房室弁逆流が独立したリスク因子として同定された。また、経過中の血小板数減少は肝線維化進展と並行して推移し、GGT低下例では血小板減少の進行が抑制されていた。さらに、肝硬度と血小板数を組み合わせたスコアやMRIによる形態評価は、HCC発症リスクの層別化に有用であった。
FALD関連HCCは画像検査および腫瘍マーカーにより診断されるが、典型的所見を欠く症例も少なくない。治療方針は肝予備能、心肺機能、腫瘍進展度を総合的に考慮して決定されるが、基礎心疾患のため標準治療の適応が困難な症例も存在する。早期診断例では良好な経過をたどる。そのため、早期発見・早期治療を目的としたサーベイランス体制の確立が重要である。FALDの評価とマネージメントの現状について概説する。
FALDは術後長期経過とともに進行する疾患であり、血行動態異常が線維化進展に深く関与する。フォンタン術後の肝線維化進展には高CVPおよび高度房室弁逆流が独立したリスク因子として同定された。また、経過中の血小板数減少は肝線維化進展と並行して推移し、GGT低下例では血小板減少の進行が抑制されていた。さらに、肝硬度と血小板数を組み合わせたスコアやMRIによる形態評価は、HCC発症リスクの層別化に有用であった。
FALD関連HCCは画像検査および腫瘍マーカーにより診断されるが、典型的所見を欠く症例も少なくない。治療方針は肝予備能、心肺機能、腫瘍進展度を総合的に考慮して決定されるが、基礎心疾患のため標準治療の適応が困難な症例も存在する。早期診断例では良好な経過をたどる。そのため、早期発見・早期治療を目的としたサーベイランス体制の確立が重要である。FALDの評価とマネージメントの現状について概説する。
