講演情報

[II-SPS-4]若年Fontan患者におけるFALD診断と関連因子

倉岡 彩子, 鈴木 彩代, 連 翔太, 白水 優光, 郷 清貴, 佐藤 正規, 佐川 浩一 (福岡市立こども病院 循環器科)
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キーワード:

FALD、Fontan、γGTP

【背景】Fontan関連肝疾患(FALD)の診断やリスク因子などに関する知見はまだ十分ではない。【対象】当院でFontan手術を施行し、2015~2024年に成人移行前の心臓カテーテル検査ならびに腹部超音波検査を行った15歳以上の196例(男114例)。【方法】腹部超音波検査の7項目についてそれぞれ0点/0.5点/1点としてスコア(総計7点)を算出した。(肝辺縁:鋭/やや鈍/鈍、肝表面:平滑/やや不整/不整、内部エコー:均一/やや不均一/不均一、高エコー部位:なし/あり/8mm以上、肝腫大:なし/軽度/あり、脾腫大:なし/軽度/あり、肝静脈拡大:なし/軽度/あり)スコア≦1点をL群(125例)、≧1.5点をH群(71例)として臨床データを比較し高スコアの関連因子を検討した。【結果】全対象の検査時年齢は17.6±1.3歳、Fontan時年齢3.6±1.4歳、術後期間14.1±1.6年、EC法195例(開窓2例)/LT法1例、ワーファリン内服は186例(94.9%)で、二群間に有意差はなかった。総手術回数はH群で多く、Norwood手術が多かった(L群:15.1%、H群24.3%)。SpO2はL群95.0±2.0%、H群94.3±2.6%、心肺運動負荷試験での最大酸素摂取量はL群26.8ml/kg/min、H群24.5ml/kg/minとL群で高かった。カテーテル検査でのIVC圧はH群で有意に高かった(L:9.0±1.9、H:10.1±2.3)が、体血圧・心拍出量・肺血管抵抗・PA indexには差がなかった。血液検査ではγGTP(L:58.7±32.4、H:81.1±70.3)に加えて、FIB-4・APRI・Forns IndexがH群で高く、PT-INR(L:1.87±0.48、H:1.68±0.36)はL群で高めのコントロールであった。血小板数・ビリルビン・MELD-XI・肝線維化マーカーの有意差はなかった。多変量解析では、IVC圧、γGTP、最大酸素摂取量が高スコアに関連する因子であった。【考察】観察期間が同程度の若年対象では、腹部エコー所見にIVC圧と心肺運動機能が影響し、γGTPが指標となりえる。また、Fontan術に至るまでの経過もFALD発症に関連している可能性が考えられる。