講演情報

[II-SPS-5]FALD血液マーカーの術後経時変化

平野 雅也1, 宗内 淳1, 田代 直子1, 五十嵐 大二1, 小河 尚子1, 豊村 大亮1, 清水 大輔1, 杉谷 雄一郎1, 渡邉 まみ江1, 落合 由恵2 (1.JCHO九州病院 小児科, 2.JCHO九州病院 心臓血管外科)
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キーワード:

FALD、肝硬変、フォンタン

【背景と目的】フォンタン術後関連肝疾患(FALD)は術後経過年数に比例して肝線維化が進行すると考えられている。3歳頃にフォンタン手術を完遂させることが多いが、FALDの初期変化は既に小児期から生じていると考え、フォンタン術後の血液検査の経時的変化の特徴と遠隔期の肝線維化との関連を明らかにすることを目的とする。
【方法】フォンタン術後10年以上経過した患者を対象として、術後1年、5年、10年の各時点での血液検査について、術後10年の肝エコー(肝辺縁・表面・肝実質エコーをスコアリング:計8点で評価)で高度線維化所見(4点以上)の有無により2群間比較した。
【結果】45例(年齢14.5歳)、フォンタン手術時3.4(2.9-4.0)歳を対象とした。術後1年、5年、10年の血液検査はそれぞれ、T.bil:1.2(0.9-1.4)vs.0.7(0.5-0.8)vs.0.9(0.8-1.3)mg/dL (P<0.01)、AST:73(46-86)vs.33(29-39)vs.24(22-30)U/L (P<0.01)、ALT: 16(12-22)vs.24(18-30)vs.20(17-27)U/L (P<0.01)、γGTP:24(18-35)vs.64(42-98)vs.53(36-85)U/L (P<0.01)、Plt:10.7(8.3-13.8)vs.24.5(19.7-31.1)vs.20.1(14.6-26.3)×10^3/μL(P<0.01)、IV型コラーゲン:260(219-260)vs.262(233-301)vs.241(200-301)ng/ml ((P<0.01)と経年的に有意に変化し、特にAST、ALT、IV型コラーゲンは術後1年が最も高値で経年的に低下してゆく傾向があった。術後10年の肝エコーで高度線維化所見(計8例)の有無において、術後1年のAST(170±184 vs 78±40 IU/dL;P=0.015)、ALT(66±99 vs 20 ± 12.7)、IV型コラーゲン(318±83 vs 259 ± 49)が有意に高値であったが、術後5年、10年のそれらには有意差はなかった。
【結論】FALDの初期変化は術後早期に生じており、肝トランスアミナーゼとIV型コラーゲン値の上昇が遠隔期の肝線維化進行を反映していると考えた。