講演情報

[II-SY5-2]侵襲的治療介入へ3D心エコー図をいかに活用するか カテーテル治療から手術まで

瀧聞 浄宏 (長野県立こども病院 循環器小児科、移行期医療支援センター、エコーセンター)
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キーワード:

カテーテル治療、経心膜3D心エコー図、弁形成術

3次元心エコー図(3DE)は、先天性心疾患(CHD)の複雑な三次元構造の把握や心室容量の定量的評価において不可欠なモダリティへと進化を遂げた。体重5kg以上の患児に使用可能な小児用3D経食道心エコー(3D TEE)も開発され、その活用範囲はさらに広がっている。3DEは高い診断精度を有するだけでなく、直感的な解剖の理解を助け、カテーテル治療においてはエコー医と術者、外科手術においてはエコー医と外科医のコミュニケーションを円滑にする重要な手段でもある。本講演では、カテーテルインターベンションから外科手術に至るまで、3DEがいかに侵襲的治療をサポートしているかについて概説する。
心房中隔欠損症などのデバイス閉鎖術において、3D TEEは欠損孔の形状把握やデバイス留置の可否を判断する強力なツールとなる。また、両大血管右室起始症の心内ルート作成や、複雑な房室弁形態に対する弁形成術など、複雑なCHDの修復術においても3DEによる評価は手術のガイドに有用であり、当院では術中経心膜3D心エコー図(IP3DE)を積極的に活用している。開胸下の心臓表面から高精細な3D画像を取得し、外科医の視点(Surgeon's view)で共有することで、任意断面のカットプレーンから弁複合体構造における逆流メカニズムを的確に同定し、具体的な弁形成の手技をガイドしている。
さらに3DEは、心室容量計測に関しても治療介入の適応評価に用いるのに十分な精度を有している。二心室修復が可能かどうかを判断するための左右心室容量計測や、右室流出路形成術後・経皮的肺動脈弁置換術の適応判断における右室容量および機能の計測は、MRIを補完する役割として十分可能になってきた。
今や3DEは、カテーテル治療や外科手術を直接「ガイド」し、治療の質と精度を高めるチーム医療の核心を担うツールである。本講演では、実際の症例を呈示しながら日常臨床に役立つ知見を共有したい。