講演情報

[III-CPD3-2]肺静脈狭窄に対するシロリムスの効果

喜瀬 広亮, 山岡 大志郎, 菊地 夏望, 齊藤 真理子, 矢内 俊, 堀尾 直裕, 清水 武, 藤井 隆成, 宮原 義典, 富田 英 (昭和医科大学病院 小児循環器・成人先天性心疾患センター)
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キーワード:

肺静脈狭窄、シロリムス、薬物治療

先天性肺静脈狭窄および先天性心疾患術後に生じる肺静脈狭窄(PVS)に対しては、外科的狭窄解除術やカテーテル治療(バルーン拡張術・ステント留置術)が試みられるが高頻度に再狭窄を生じ、生命予後は極めて不良であることが知られている。PVSの病態には新生内膜増殖および筋線維芽細胞の異常増殖が関与しており、mTOR阻害薬であるシロリムスによる細胞増殖抑制効果が注目されている。近年、シロリムスの全身投与による再狭窄抑制や生存率改善の報告が国内外から散見されるようになっている。当院では、外科治療およびカテーテル治療後に再狭窄を繰り返すPVS症例に対し、倫理委員会承認のもと全4例にシロリムス全身投与を導入している。投与開始後は血中濃度モニタリング、感染症管理、副作用評価を慎重に行いながら治療を継続し、再狭窄の進行予防およびインターベンション回数の減少や病態安定化を認める症例を経験している。一方で、適応外使用であること、薬剤費負担、副作用管理の必要性など、臨床導入における課題も存在する。本パネルディスカッションでは、肺静脈狭窄の病態とシロリムスの作用機序、当院における治療プロトコールおよび臨床経験を提示し、国内外の報告と併せてその有効性と課題について概説し、今後の適応拡大および標準治療確立に向けた展望について議論する。