講演情報
[III-EDS-6]カテーテルでどこまでできるのか - こどもの未来をひらく選択肢
○加藤 温子 (大阪大学大学院 医学系研究科 小児科学)
キーワード:
カテーテル治療、デバイスラグ、オフラベル
小児循環器領域におけるカテーテル治療は劇的な進化を遂げ、かつて外科手術一択だった疾患にも低侵襲な選択肢が生まれています。しかし、世界標準の技術が日本のこどもたちに等しく届いているわけではありません。本講演では、国内未承認デバイスを用いた世界の最前線と、その導入を阻む厚い壁について論じます。
欧米で標準化されつつあるカテーテル治療は、もはや「手術の代用」に留まりません。大動脈縮窄症への大型ステントや動脈管依存性疾患への動脈管ステント、右室流出路へのステント留置は、外科介入の回避や待機を可能にし、手術を凌駕する成績さえ報告されています。
さらに、カバードステントを用いた静脈洞型心房中隔欠損の血流転換術や、血管閉鎖栓を用いた肺動脈バンディングに代わるFlow Restrictorなどは、既存デバイスを独創的な発想で転用し、治療のパラダイムシフトを起こしています。これらは正に既成概念に捉われない”Think out of the box”治療の具現化と言えます。
しかし、海外の成功が自動的に日本へ繋がるわけではありません。そこには、適応外(オフラベル)使用の法的リスク、小児・希少疾患ゆえの市場性の低さ、そしてデバイス供給が絶たれる「デバイス・ロス」など、根深い問題が横たわっています。治験コストと保険償還の歪みが生む「制度の谷」も、救えるはずの選択肢を奪っているのが実情です。この講義では最新の治療選択肢を紹介するとともに、日本のこどもたちが国際標準の恩恵を等しく享受できる体制をどう構築すべきか。臨床現場の創意工夫と、それを支えるべき制度、未来の臨床医としての新規医療への向き合い方について、お話しさせていただきます。
欧米で標準化されつつあるカテーテル治療は、もはや「手術の代用」に留まりません。大動脈縮窄症への大型ステントや動脈管依存性疾患への動脈管ステント、右室流出路へのステント留置は、外科介入の回避や待機を可能にし、手術を凌駕する成績さえ報告されています。
さらに、カバードステントを用いた静脈洞型心房中隔欠損の血流転換術や、血管閉鎖栓を用いた肺動脈バンディングに代わるFlow Restrictorなどは、既存デバイスを独創的な発想で転用し、治療のパラダイムシフトを起こしています。これらは正に既成概念に捉われない”Think out of the box”治療の具現化と言えます。
しかし、海外の成功が自動的に日本へ繋がるわけではありません。そこには、適応外(オフラベル)使用の法的リスク、小児・希少疾患ゆえの市場性の低さ、そしてデバイス供給が絶たれる「デバイス・ロス」など、根深い問題が横たわっています。治験コストと保険償還の歪みが生む「制度の谷」も、救えるはずの選択肢を奪っているのが実情です。この講義では最新の治療選択肢を紹介するとともに、日本のこどもたちが国際標準の恩恵を等しく享受できる体制をどう構築すべきか。臨床現場の創意工夫と、それを支えるべき制度、未来の臨床医としての新規医療への向き合い方について、お話しさせていただきます。
