講演情報

[III-PD11-2]体重2000g未満で外科的・カテーテル的介入を要した先天性心疾患症例の検討

加藤 昭生, 小野 晋, 池川 健, 若宮 卓也, 柳 貞光, 上田 秀明 (神奈川県立こども医療センター)
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キーワード:

低出生体重、心臓外科手術、カテーテル治療

【目的】 早産・低出生体重を背景に持つ先天性心疾患(CHD)児に対する外科手術およびカテーテル治療は、依然として周術期管理が困難であり高リスクである。本研究の目的は、当院における体重2000g未満の介入症例を後方視的に解析し、予後を規定するリスク因子を抽出することである。【方法】 2011年から2025年までに、介入時体重2000g未満で外科またはカテーテル治療を施行した連続38例を対象とした。症例を生存群(S群:29例)と死亡群(D群:9例)に分け、疾患背景、出生時因子、介入時因子について比較検討を行った。統計学的解析には、t検定またはマン・ホイットニーのU検定を用い、有意水準は5%未満とした。【結果】 疾患の内訳は、二心室が31例(VSD/DORV 12例、CoA/IAA 11例、CAVB 3例、その他5例)、単心室が7例(HLHS 3例、TA 2例、MA 1例、多脾症1例)であった。全体の出生時体重平均は1.53kg(0.62-1.99kg)、在胎週数は34.2週(27-39週)、介入時体重は1.60kg(0.81-1.99kg)であった。 全体の死亡率は23%(9例)と高値であった。両群間の比較にて、出生時体重、在胎週数、SGA(small for gestational age)有無、STATカテゴリー、介入時日齢・体重・身長には有意差を認めなかった。一方で、D群においてApgar score 1分値(D群3.7±0.7 vs S群5.6±0.4, p=0.02)および5分値(D群5.7±0.48 vs S群7.8±0.27, p=0.0004)が有意に低く、人工心肺使用の割合が有意に高かった(p=0.0035)。【考察】 低出生体重児のCHD治療において、介入時の体格よりも、出生時の仮死の程度(Apgar score)や人工心肺使用の有無が予後に強く影響している可能性が示唆された。特に早期の人工心肺使用例を避ける戦略と、低スコア出生例に対する周術期管理の最適化が、救命率向上の鍵であると考えられる。【結論】 体重2000g未満の介入症例において、低いApgar scoreと人工心肺の使用は有意な死亡リスク因子であった。