講演情報
[III-TPL-1]臨床と基礎の融合による小児心筋症と重症心不全の予後改善を目指した研究
Integrative Clinical and Basic Research for Pediatric Cardiomyopathy and Advanced Heart Failure
石田 秀和(大阪大学大学院医学系研究科 小児科学)
Hidekazu Ishida (Department of Pediatrics, The University of Osaka Graduate School of Medicine)
Hidekazu Ishida (Department of Pediatrics, The University of Osaka Graduate School of Medicine)
私の小児循環器医としてのキャリアは大阪母子医療センターでスタートし、多くの先天性心疾患の患者さんをはじめ、心筋症や心不全、肺高血圧の患者さんの診療に携わってきました。特に大阪大学医学部附属病院では、全国から紹介いただく多くの重症心不全の子どもたち、そして大変厳しい治療を乗り越え、心臓移植によって元気になる子どもたちを診療する一方で、移植に到達できなかった子たちも経験し、移植に頼らない治療法の開発、移植に至るまでの時期を少しでも延長させられる治療法の開発を最終目標として、まずは小児心筋症の病態を深く正確に理解するための基礎研究を開始しました。大学院生の間はNoonan症候群に関連する新生児肥大型心筋症の病態に、心筋細胞の肥大だけではなく心筋細胞分化の障害が関わっていることを示し、心臓の発生・分化というものに興味を抱きました。博士号取得後は英国に留学し、心臓初期発生のメカニズムと心臓前駆細胞の解析を行い、心臓前駆細胞の異常が緻密化障害の病態に関わっていることを報告しました。
帰国後は大阪大学にて引き続き心不全や心臓移植、肺高血圧の臨床診療を行いながら、その視点を基礎研究に落とし込んで病態の解明につなげることを目標としてきました。近年は特に拘束型心筋症に着目し、遺伝学的背景と予後との関連を明らかにするとともに、患者さんのVAD装着時や心臓移植時の組織検体を用いて、心臓線維芽細胞が主体的に心筋症の病態に重要な役割を果たしていることを証明しました。さらに患者由来iPS細胞も用いることで、心筋細胞と心臓線維芽細胞の双方向性の相互作用が心筋症病態にとって重要であることを示しています。さらに、VAD装着によって心機能が劇的に回復する症例を経験し、そのメカニズムや回復予測につながる研究を行っています。
これまでの私の基礎研究の視点は、臨床的な着眼点を教えてくれた多くの患者さんたち、そして先輩の先生方に支えられ、わずかずつではありますが、一歩一歩進んで来られたものです。この場をお借りして感謝申し上げます。
帰国後は大阪大学にて引き続き心不全や心臓移植、肺高血圧の臨床診療を行いながら、その視点を基礎研究に落とし込んで病態の解明につなげることを目標としてきました。近年は特に拘束型心筋症に着目し、遺伝学的背景と予後との関連を明らかにするとともに、患者さんのVAD装着時や心臓移植時の組織検体を用いて、心臓線維芽細胞が主体的に心筋症の病態に重要な役割を果たしていることを証明しました。さらに患者由来iPS細胞も用いることで、心筋細胞と心臓線維芽細胞の双方向性の相互作用が心筋症病態にとって重要であることを示しています。さらに、VAD装着によって心機能が劇的に回復する症例を経験し、そのメカニズムや回復予測につながる研究を行っています。
これまでの私の基礎研究の視点は、臨床的な着眼点を教えてくれた多くの患者さんたち、そして先輩の先生方に支えられ、わずかずつではありますが、一歩一歩進んで来られたものです。この場をお借りして感謝申し上げます。
