講演情報

[03心-ポ-59]心理的競技能力診断検査(DIPCA.3)を用いたラグビーチームにおける実態調査

*友定 啓仁1、佐藤 達哉2、笹塲 育子2 (1. 立命館大学大学院、2. 立命館大学)
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運動部活動のようにスポーツを扱う集団において、勝利を追求する姿勢は否定されるものではない。しかし、近年スポーツ界では低年齢化が進み、過剰な勝利至上主義によりバーンアウトなど多くの心理的な問題が生じている(勝, 2021)。本研究では、大学体育会ラグビー部の心理的な課題を明らかにし、心理的能力の強化を促す方策を考えることを目的とした。A大学ラグビー部68名を対象に、心理的競技能力診断検査(DIPCA.3)を用いたアンケート調査を実施し66名から回答を得た。学年とスコッドを独立変数とする被験者間の2要因分散分析の結果、自信において学年の主効果(F(3, 54)=3.32, P=.03)のみに有意な差が認められた。多重比較の結果、1−3回生間に有意な差がみられ、学年が上がるごとに得点は低下していた。また、DIPCA.3について、探索的因子分析(最尤法、プロマックス回転)を行った結果(サンプルサイズ=66, 変数=12, 因子=2)、第1因子は予測力、決断力、判断力、自信、自己実現意欲、闘争心、勝利意欲、協調性、忍耐力など、試合中の意思・行動の決定に関わる項目から構成されていることから決定力因子、第2因子は自己コントロール能力、リラックス能力、集中力など自制に関する項目から構成されていることから精神力因子と名付けられた。さらに、探索的因子分析によって算出された因子スコアを従属変数とした2要因分散分析を行ったところ、決定力因子においてスコッドの主効果(F(3, 54)=2.28, P=.09)で有意な傾向がみられた。心理的能力の強化を促すための方策として、DIPCA.3による自信の得点が低かった3回生の半数以上が所属する下位チームにおいて、より多くの達成体験の獲得を目的とした試合数増加が有効であると考えられた。また、因子分析から抽出された決定力因子についても試合を通して向上する可能性が考えられた。