講演情報

[08測-ポ-28]出力誤差のフィードバックが把握力の精度に及ぼす影響

*菅谷 亮介1、本田 真澄1、若田部 舜1、小畠 翼1、余 浩鑫1、林 容市2,1 (1. 法政大学大学院スポーツ健康学研究科、2. 法政大学文学部心理学科)
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【背景】合目的的な力発揮や動作を行うためには、目的とする出力の程度(目標値)に対して実際の出力(測定値)を合致させる必要がある。しかし、ヒトが行う力発揮や動作は、多くの場合目標値と測定値は一致せず、誤差が生じる。本研究では、目標値を目指した把握の結果をフィードバックすることによる、目標値と測定値との間の誤差の変化を検討した。【方法】健康な青年男性8名(24.3±1.4)を対象に立位での握力測定を実施した。全ての対象者に、最大握力の25%、50%、75%をランダムに目標値として設定し、それぞれに対して11回、合計33回の握力測定を行わせた。握力計は、把握すると数値が増加し、出力を緩めると数値が減少する機器を用い、対象者が目標値に達したと判断した時点でスイッチを押して測定値を確定させた。測定では、最初に目標値と一致するように握力計を把握させて測定値を求め、その後は測定値を最大握力をもとに相対化した値(%:相対値)と目標値との誤差(%)を対象者にフィードバックしながら10回の把握を繰り返させ、これを3つの目標値で実施した。なお試行間には1分間の休息を設け疲労効果の影響を軽減した。目標値と相対値の誤差を絶対値化した値(%)を従属変数、目標値要因(3水準:25%、50%、75%)、試行数要因(2水準:1試行目、11試行目)を独立変数とする2要因分散分析を行った。【結果】3つの目標値すべてにおいて、1試行目より11試行目の目標値と相対値の誤差(%)は小さかったが、目標値要因、試行数要因ともに統計的な有意性は認められなかった。また、交互作用においても統計的有意性は認められなかった。【結論】本研究の結果、測定値をフィードバックした上で把握を繰り返しても、目標値と測定値の一致度には大きな影響はない可能性が示された。また、把握の際の目標値が異なっても、この傾向に差異は認められなかった。