セッション詳細
オンデマンドシンポジウム1:公的データベース利活用の現状と課題
今村 知明(奈良県立医科大学),小西 孝明(国立がん研究センター)
わが国では、匿名医療保険等関連情報データベース(NDB)をはじめ、介護保険総合データベース、DPCデータベースなど、国が保有する公的データベースの整備が進んできた。NDBには2009年度以降のレセプトが格納され、他の公的データベースとの連結解析、クラウド解析基盤(HIC)の稼働、死亡情報の提供開始など、利用環境は年々拡充されている。2025年12月には医療法等改正法が成立し、仮名化情報の利用・提供に向けた制度整備が進むとともに、2026年10月には社会保険診療報酬支払基金が医療情報基盤・診療報酬審査支払機構へ改組された。公的データベースは、いわば「器を整える」段階から「使いこなす」段階へと移りつつある。 一方で、利活用の現場には多くの課題が残されている。申出から提供までの期間、膨大なデータを扱う解析環境や計算資源、データ処理に通じた人材の確保、個人の追跡や複数データベースの連結に伴う技術的・手続的な負担などである。これらの課題は、データを提供する行政、用いる研究者、民間データベースの利用者など、立場によって見え方が異なる。立場を越えて課題を共有することが、次の一歩につながると考える。
本シンポジウムでは、まず厚生労働省の吉村季恵先生に、行政の視点から公的データベース利活用の現状と課題をご紹介いただく。続いて東京大学の岡田啓先生に、DPCデータや商用データベースの利活用経験に基づく課題を、奈良県立医科大学の西岡祐一先生に、NDBを中心とした研究者の立場からの現状と課題をご報告いただく。さらに国立健康危機管理研究機構の杉山雄大先生から指定発言をいただいた上で、演者・座長による討論を行い、公的データベースを公衆衛生の向上により活かすための方策を探りたい。
なお、本シンポジウムは日本公衆衛生学会ライフコース・ビッグデータ検討委員会の活動の一環として企画した。出生から高齢期までのライフコースを通じたデータの連結と活用は、エビデンスに基づく公衆衛生施策の基盤となる。本学会総会のテーマ「公衆衛生の向上 もう一歩前に進もう」に倣い、公的データベースの利活用を一歩前に進めるための議論の場としたい。オンデマンド配信の利点を活かし、研究者のみならず、行政や保健医療の現場で活動される多くの会員にご視聴いただければ幸いである。
本シンポジウムでは、まず厚生労働省の吉村季恵先生に、行政の視点から公的データベース利活用の現状と課題をご紹介いただく。続いて東京大学の岡田啓先生に、DPCデータや商用データベースの利活用経験に基づく課題を、奈良県立医科大学の西岡祐一先生に、NDBを中心とした研究者の立場からの現状と課題をご報告いただく。さらに国立健康危機管理研究機構の杉山雄大先生から指定発言をいただいた上で、演者・座長による討論を行い、公的データベースを公衆衛生の向上により活かすための方策を探りたい。
なお、本シンポジウムは日本公衆衛生学会ライフコース・ビッグデータ検討委員会の活動の一環として企画した。出生から高齢期までのライフコースを通じたデータの連結と活用は、エビデンスに基づく公衆衛生施策の基盤となる。本学会総会のテーマ「公衆衛生の向上 もう一歩前に進もう」に倣い、公的データベースの利活用を一歩前に進めるための議論の場としたい。オンデマンド配信の利点を活かし、研究者のみならず、行政や保健医療の現場で活動される多くの会員にご視聴いただければ幸いである。
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[ODSY1-1]厚生労働省から見たNDB利活用の現状と課題
*吉村 季恵 (厚生労働省)
[ODSY1-2]NDBを中心とした公的データベース利活用の現状と課題:研究者の立場から
*西岡 祐一1,2 (1.奈良県立医科大学 公衆衛生学講座, 2.奈良県立医科大学 糖尿病・内分泌内科学講座)
[ODSY1-3]DPC・商用データベース等を用いた臨床疫学研究の実践と課題
*岡田 啓 (東京大学)
