セッション詳細
[PS1]会長企画シンポジウム1_ゆりかごから123歳まで
2025年6月19日(木) 15:45 〜 17:45
A会場(神戸国際会議場 1階 メインホール)
司会:上野 修一(愛媛大学大学院医学系研究科精神神経科学講座)、伊賀 淳一(愛媛大学大学院医学系研究科精神神経科学講座)
人間は、生まれてから死に至るまで、自身の成長や発達を遂げ、家庭を持ち次世代を育み、互いに交流し社会を支えるなど、生涯にわたり年齢や性別にとらわれず生きがいを持って生活することや、人生を通してそれぞれの命題を達成していくことが求められている。ただし、その命題は、一人ひとり様々であり、ライフイベントにより派生する心のケアの問題を乗り越えるために、精神科医はニーズに応じ柔軟な対応による支援が求められている。
本邦は世界の最先端を行く少子高齢化にあり、社会構造の変化の中で精神科医の役割も変化しつつある。2023年の平均初婚年齢は、男性31.1歳、女性29.7歳であり、1995年と比較すると男性女性ともに2歳以上高くなり、そのためか母親の出産時の平均年齢は、31.0歳で、合計特殊出生率は、1.20と低下している。一方、平均寿命は、男性が81.1歳、女性が87.1歳で、WHOによると、国際的には男性はスイスについで2位、女性は1位とである。2024年9月の100歳以上の人口は住民台帳からは95,000人を超えており、今後、10万人の大台に乗ることは間違いない。このような本邦の社会の変化によって、神経発達症や適応反応症、うつ病、認知症などの精神疾患の内容や構成が変化し、その数の増加も予想され、精神科医として、社会にどのように貢献していくかが問われている。すなわち、出生前から周産期、幼児、小児、思春期など成長期、成人期から壮年期までの働き盛り世代、そして、高齢者、後期高齢者の問題までの年令に応じたサポート体制はもちろんのこと、個別の多様性を意識した精神科医療の充実が必要である。今後の精神科医療での必要な問題点や対策、動向について、4名の先生方にお話しいただくこととした。
本邦は世界の最先端を行く少子高齢化にあり、社会構造の変化の中で精神科医の役割も変化しつつある。2023年の平均初婚年齢は、男性31.1歳、女性29.7歳であり、1995年と比較すると男性女性ともに2歳以上高くなり、そのためか母親の出産時の平均年齢は、31.0歳で、合計特殊出生率は、1.20と低下している。一方、平均寿命は、男性が81.1歳、女性が87.1歳で、WHOによると、国際的には男性はスイスについで2位、女性は1位とである。2024年9月の100歳以上の人口は住民台帳からは95,000人を超えており、今後、10万人の大台に乗ることは間違いない。このような本邦の社会の変化によって、神経発達症や適応反応症、うつ病、認知症などの精神疾患の内容や構成が変化し、その数の増加も予想され、精神科医として、社会にどのように貢献していくかが問われている。すなわち、出生前から周産期、幼児、小児、思春期など成長期、成人期から壮年期までの働き盛り世代、そして、高齢者、後期高齢者の問題までの年令に応じたサポート体制はもちろんのこと、個別の多様性を意識した精神科医療の充実が必要である。今後の精神科医療での必要な問題点や対策、動向について、4名の先生方にお話しいただくこととした。
[PS1-1]子どもの精神科臨床:子どもから大人への橋渡し
○堀内 史枝 (愛媛大学大学院医学系研究科児童精神医学講座)
[PS1-2]青年期に発症する稀な単一遺伝子疾患を通して精神疾患を考える
○中村 雅之 (鹿児島大学大学院医歯学総合研究科精神機能病学分野)
[PS1-3]ライフステージとうつ病
○伊賀 淳一 (愛媛大学大学院精神神経科学講座)
[PS1-4]65歳から123歳までの老年精神医学
○池田 学 (大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室)