セッション詳細
[SY5]シンポジウム5_精神疾患の病態解明・個別化医療を目指して~当事者・家族・医療者・研究者の相互理解と連携における検討
2025年6月19日(木) 8:30 〜 10:30
C会場(神戸国際会議場 3階 レセプションホール)
司会:夏苅 郁子(やきつべの径診療所)、尾崎 紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学)
メインコーディネーター:夏苅 郁子(やきつべの径診療所)
サブコーディネーター:尾崎 紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学)
メインコーディネーター:夏苅 郁子(やきつべの径診療所)
サブコーディネーター:尾崎 紀夫(名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学)
日本精神神経学会(当学会)は、多方面における当事者参加を実現するための活動を展開しており(尾崎紀夫;精神神経学雑誌 124,12 p837,2022)、2023年には「精神疾患の克服と障害支援にむけた研究推進の提言」に加え、当該提言の「当事者・家族・一般向け版」を発表した。そこには精神保健疫学研究の推進と共に、精神疾患の病態解明研究の現状と取り組むべき課題、精神疾患の診断法・治療法の開発と普及研究の現状と取り組むべき課題が明記されている。さらに提言は「当事者・ご家族の主体性を尊重し連携すること、また幅広い領域の研究者が連携することで精神疾患を克服することができる」と締めくくられている。
一方、家族会組織である全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)も、「精神科医療への提言」2022年版を発表し、当事者の視点を尊重する精神科治療の実現に向けて、治療・研究への当事者・家族参加の推進、身体的ケアの重視、診断名による混乱の是正・診断体系の見直しが明記され、当学会の提言と呼応する内容となっている。
また研究遂行に必須である倫理審査委員会でも当事者・家族が審査に参加する必要性が認識されはじめ、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)では2024年から一般委員として精神疾患患者の家族が委員を務めている。臨床現場でも、治療方針を患者と治療者が相談しながら決めていく共同意思決定という考え方が注目されつつある。その結果、患者や家族側に自らの治療について積極的に関わるという意識が芽生え、治療者側もそれに応えるために新たな研鑽が求められる時代となった。
このように、精神医学を取り巻く環境は大きく変化している。このような流れを受け、コーディネーターの尾崎、夏苅らは、患者・家族向け電子ジャーナル「こころの元気+」で、研究の成果が精神科医療の改善に繋がる重要性と共同創造(Co-production)に関する連載、「ぐっと身近になる研究の話~私達とどんな関係があるの?」を行っている。
本シンポジウムでは、当事者・家族の悲願である「精神疾患の病態解明・個別化医療の実現」を目指し、精神疾患や神経発達症の当事者・家族、研究者が集い、当事者・家族は精神医学研究をどのように理解し、何を望んでいるのか、それらに呼応して研究者や医療者はどう進むべきかをディスカッションする。
本シンポジウムが精神医学研究の一層の推進に寄与することを願う。
一方、家族会組織である全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)も、「精神科医療への提言」2022年版を発表し、当事者の視点を尊重する精神科治療の実現に向けて、治療・研究への当事者・家族参加の推進、身体的ケアの重視、診断名による混乱の是正・診断体系の見直しが明記され、当学会の提言と呼応する内容となっている。
また研究遂行に必須である倫理審査委員会でも当事者・家族が審査に参加する必要性が認識されはじめ、国立精神・神経医療研究センター(NCNP)では2024年から一般委員として精神疾患患者の家族が委員を務めている。臨床現場でも、治療方針を患者と治療者が相談しながら決めていく共同意思決定という考え方が注目されつつある。その結果、患者や家族側に自らの治療について積極的に関わるという意識が芽生え、治療者側もそれに応えるために新たな研鑽が求められる時代となった。
このように、精神医学を取り巻く環境は大きく変化している。このような流れを受け、コーディネーターの尾崎、夏苅らは、患者・家族向け電子ジャーナル「こころの元気+」で、研究の成果が精神科医療の改善に繋がる重要性と共同創造(Co-production)に関する連載、「ぐっと身近になる研究の話~私達とどんな関係があるの?」を行っている。
本シンポジウムでは、当事者・家族の悲願である「精神疾患の病態解明・個別化医療の実現」を目指し、精神疾患や神経発達症の当事者・家族、研究者が集い、当事者・家族は精神医学研究をどのように理解し、何を望んでいるのか、それらに呼応して研究者や医療者はどう進むべきかをディスカッションする。
本シンポジウムが精神医学研究の一層の推進に寄与することを願う。
[SY5-1]「精神疾患の病態解明・個別化医療の実現」は当事者・家族の悲願です
○夏苅 郁子 (やきつべの径診療所)
[SY5-2]家族の立場からのご発言
○谷岡 哲次 (認定NPO法人レット症候群支援機構)
[SY5-3]当事者の立場からのご発言
○窪田 信子 (日本双極性障害団体連合会(ノーチラス会))
[SY5-4]研究における当事者と研究者の連携: 双極症研究ネットワークの経験から
○加藤 忠史 (順天堂大学医学部精神医学講座)
[SY5-5]「精神疾患の克服と障害支援にむけた研究推進の提言」の作成 -病態解明と個別化医療の実現を目指して-
○中神 由香子 (京都大学学生総合支援機構)
[指定発言]指定発言
○尾崎 紀夫 (名古屋大学大学院医学系研究科精神疾患病態解明学)
[指定発言]指定発言
○神庭 重信 (飯田病院/日本うつ病センター/九州大学)