セッション詳細
[SY75]シンポジウム75_神経発達症とトラウマ関連症状から考える、成人期の精神科診療
2025年6月20日(金) 15:45 〜 17:45
F会場(神戸国際会議場 4階 403会議室)
司会:青木 省三(公益財団法人慈圭会精神医学研究所)、武井 明(市立旭川病院)
メインコーディネーター:青木 省三(公益財団法人慈圭会精神医学研究所)
サブコーディネーター:武井 明(市立旭川病院)
メインコーディネーター:青木 省三(公益財団法人慈圭会精神医学研究所)
サブコーディネーター:武井 明(市立旭川病院)
成人の精神科臨床においては、不安抑うつ、幻覚妄想、認知症の周辺症状などの精神症状で受診してくる人たちのベースに、神経発達症やトラウマがありそうに思われる、それも両者ともあるのではないか、と思われる人たちが増えている。例えば、対人関係や社会的なコミュニケーションが苦手でこだわりや感覚過敏がある、過覚醒やフラッシュバック・回避や解離などもある、というような人たちである。
だが実際には、神経発達症を疑っても、成育歴・発達歴などの客観的な情報が得られないし、トラウマ体験といっても、本人の言葉だけで客観的な情報が得られない、ということが少なくない。特に、成人の場合には、子ども時代の養育環境が過酷なほど、その当時の情報は乏しく、わかりにくい。それだけでなく、神経発達症様の特徴とトラウマ関連症状の両者をもっているという人たちは、神経発達症にトラウマ体験が加わったのか、トラウマ体験を含む乳幼児期以後の環境が神経発達症様の状態をもたらしたのかが、よくわからない。
このような人たちへの治療や支援はなかなか難しい。神経発達症様の特徴にも、トラウマ関連症状にも配慮がいる。薬物療法は大切ではあるが、それ以上に環境調整や精神療法が求められることが多い。だが、治療者や支援者と安定した関係を築くのが難しく、安全で安心な生活環境に向けて調整を試みても、なかなかうまくいかないことがある。多職種での支援や、多施設の連携が求められるが、うまく利用できない人たちも少なくない。治療者や支援者を転々としている人たちもいる。
当日は、不安抑うつ、幻覚妄想、認知症の周辺症状などの病態について、総合病院精神科、単科精神科病院、精神科クリニックなどの立場から、ベースにある神経発達症とトラウマ関連症状をどのように理解し、治療や支援を行っていくかについて、考えていきたい。
だが実際には、神経発達症を疑っても、成育歴・発達歴などの客観的な情報が得られないし、トラウマ体験といっても、本人の言葉だけで客観的な情報が得られない、ということが少なくない。特に、成人の場合には、子ども時代の養育環境が過酷なほど、その当時の情報は乏しく、わかりにくい。それだけでなく、神経発達症様の特徴とトラウマ関連症状の両者をもっているという人たちは、神経発達症にトラウマ体験が加わったのか、トラウマ体験を含む乳幼児期以後の環境が神経発達症様の状態をもたらしたのかが、よくわからない。
このような人たちへの治療や支援はなかなか難しい。神経発達症様の特徴にも、トラウマ関連症状にも配慮がいる。薬物療法は大切ではあるが、それ以上に環境調整や精神療法が求められることが多い。だが、治療者や支援者と安定した関係を築くのが難しく、安全で安心な生活環境に向けて調整を試みても、なかなかうまくいかないことがある。多職種での支援や、多施設の連携が求められるが、うまく利用できない人たちも少なくない。治療者や支援者を転々としている人たちもいる。
当日は、不安抑うつ、幻覚妄想、認知症の周辺症状などの病態について、総合病院精神科、単科精神科病院、精神科クリニックなどの立場から、ベースにある神経発達症とトラウマ関連症状をどのように理解し、治療や支援を行っていくかについて、考えていきたい。
[SY75-1]総合病院精神科診療における神経発達症とトラウマ関連症
○村上 伸治 (川崎医科大学精神科学教室)
[SY75-2]統合失調症と神経発達症、そしてトラウマ関連症状
○鷲田 健二 (慈圭病院)
[SY75-3]発達とトラウマから考える老年期・高齢者の精神科臨床
○宮﨑 健祐 (弘前愛成会病院精神科)
[SY75-4]発達とトラウマの問題をどう見立て治療・支援していくか~アディクション臨床の視点から~
○小林 桜児 (神奈川県立精神医療センター)
[指定発言]指定発言
○吉村 優作 (味野医院)