セッション詳細

[SY76]シンポジウム76_スティグマを低減し、希望を育てる:高校生の保健体育授業(精神疾患の予防と回復)資料ビデオ作成の経験

2025年6月20日(金) 8:30 〜 10:30
H会場(神戸国際会議場 5階 502会議室)
司会:倉持 泉(埼玉医科大学総合医療センター/国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)、小口 芳世(聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室)
メインコーディネーター:倉持 泉(埼玉医科大学総合医療センター/国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
サブコーディネーター:小口 芳世(聖マリアンナ医科大学神経精神科学教室)
アンチスティグマ委員会
精神疾患へのスティグマを改善するためには、当事者と直接または間接の形で触れ合うことが有効とされている。わが国では、高校の学習指導要領が改訂され、2022年度から保健体育の授業で「精神疾患の予防と回復」が開始となった。うつ病、統合失調症、不安症、行動嗜癖、摂食障害といった精神疾患は若い世代に発症しやすいにも関わらず、これまで義務教育の中で正しい知識を学ぶ機会がなかった。若い世代のうちに精神疾患に関する正しい知識を獲得しておくことで、精神不調の早期発見や病気の治療、あるいは予防に対しての備えができる。精神疾患に関する早期教育は、メンタルヘルスリテラシーの向上だけではなく、精神疾患への社会的スティグマも低減することが期待される。
アンチスティグマ委員会では、保健体育の授業内で、より効果的に高校生に精神疾患へ触れ合ってもらうことを目的として、2022年度より当事者出演のビデオ資料作成を企画した。ビデオの主な内容は、当事者の精神疾患の体験に関するものであり、これらを授業の中で閲覧し、さらに疾患について話し合いをすることによって、高校生の精神疾患へのスティグマへの効果を期待している。資料作成に当たって、委員会では検討会を行い、さらには当事者団体の見学、事前の打ち合わせなどを複数回実施した。当シンポジウムでは、実際にビデオ作製に関わった委員のほか、各疾患の当事者に登壇していただき、資料ビデオ作製を通して得た経験と、ビデオによる精神疾患教育の効果、および今後の日本社会における精神疾患へのスティグマ低減に向けた課題を議論する。

[SY76-1]高校生対象の精神疾患啓発動画作成の実際と、作成を通して得た気づき

大矢 希1, 入來 晃久2, 田中 増郎3 (1.京都府立医科大学大学院医学研究科精神機能病態学, 2.地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪精神医療センター, 3.公益財団法人慈圭会慈圭病院)

[SY76-2]PPIに基づくアンチスティグマアクションの経験について

山田 悠平 (一般社団法人精神障害当事者会ポルケ)

[SY76-3]私の体験

三桶 裕嗣 (きらりの集い)

[SY76-4]高校生の保健体育授業資料ビデオ作製に不安症当事者として関わった経験から得られたもの

田邉 千栄里 (NPO法人生活の発見会)

[SY76-5]当事者インタビューを通じて伝えたかった摂食障害のリアルと希望

高橋 美友香 (アンチスティグマ委員会ビデオ撮影協力者)

[指定発言]指定発言

鈴木 道雄1,2 (1.医療法人高田西城会糸魚川診療所, 2.医療法人社団四方会有沢橋病院)

[指定発言]指定発言

渡辺 雅子 (新宿神経クリニック)

[指定発言]指定発言

和島 香太郎 (アンチスティグマ委員会ビデオ撮影協力者)