セッション詳細
[SY86]シンポジウム86_ギャンブル障害に対する実現可能な地域での治療構造~病院と自助団体との連携好事例から~
2025年6月20日(金) 15:45 〜 17:45
L会場(神戸ポートピアホテル 本館 B1階 偕楽2)
司会:常岡 俊昭(昭和医科大学附属烏山病院)、田中 紀子(公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会)
メインコーディネーター:常岡 俊昭(昭和医科大学附属烏山病院)
サブコーディネーター:田中 紀子(公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会)、堀川 智史(医療法人コミュノテ風と虹のぞえ総合心療病院)
メインコーディネーター:常岡 俊昭(昭和医科大学附属烏山病院)
サブコーディネーター:田中 紀子(公益社団法人ギャンブル依存症問題を考える会)、堀川 智史(医療法人コミュノテ風と虹のぞえ総合心療病院)
日本のギャンブル障害について、2017年厚労省の研究において推計320万人と言われている。2024年に起きた著名人のニュース報道を契機としてメディアで特集が組まれる等、本邦におけるギャンブル障害に対する興味関心は急速に高まりつつあるが先入観や偏見による誤解も大変根強く、今こそ正しい知識と支援体制の啓発が急務である。一方でギャンブル依存はオンラインカジノ、スポーツベットなど周囲が分かりにくい仕組みになっていることもあり、他の依存症とも比べてもトリートメントギャップは大きく医療や自助グループなど回復に繋がっていく仕組みの構成も道半ばといえる。
依存症治療は慢性疾患であり地域での継続した治療や回復のための居場所が必要となる。ギャンブル障害では多くが鬱状態を経験し希死念慮や自殺企図を引き起こしやすいこと、ギャンブルの背景に発達障害や他の内因性疾患が隠れていることも多く医療が求められる役割も大きい一方で、問題が経済的な問題や家族関係など多岐に及ぶ。これらに対して病院だけで対応することはマンパワーからも知識の面からも現実的ではなく、現状では当事者たちの力に頼っている部分が多い。では病院と当事者たちの連携がうまく行っている地域はどのような工夫がなされているのか、それらは全国展開可能なものか、それぞれの地域における連携の形を医療と当事者たちが対等な立場で話題提供してもらい、その地域で実現可能な連携の形について議論し、その場で新しい連携の形が生まれることを期待して本シンポジウムを提案する。
東京では民間団体であるギャンブル依存症問題を考える会と昭和大学付属烏山病院の連携について、自助グループが活発な東京の特殊性を活かした門限を23時59分に設定した病棟運営や自助グループに繋がっていない家族・当事者を自助グループ経験者から直接説明してもらう烏山版SBIRTS、遠方からの入院受け入れや院内で行ってもらう家族会などについて報告する。 盛岡では2023年度よりギャンブル障害治療へ新たに取り組み始めた未来の風せいわ病院と、2024年度にギャンブル障害専門の回復施設として新たに開設された東北グレイスロードの連携体制構築の歩み、入院例に対して個別に試みた自己肯定感やアンガーマネジメント等の心理支援、地方ならではの特徴や強み等を踏まえた現状と今後の課題について、名古屋からは初診時・入退院時に係る民間支援団体の連携事例の紹介と、2025年度より依存症専門医療機関を目指して開業した一ツ山クリニックと民間支援団体とのあらたな連携取り組みについて、久留米からはのぞえ総合心療病院と全国ギャンブル依存症家族の会福岡が行っている、初診時に家族会メンバーとZOOMにてGAメンバーが同席する、久留米モデルを中心にその他の治療での連携についてそれぞれ報告いただく。
ギャンブル障害に限らず依存症治療が病院単位ではなく地域単位で考えられ、その地域における病院の求められている役割を考えるきっかけになればと思う。
依存症治療は慢性疾患であり地域での継続した治療や回復のための居場所が必要となる。ギャンブル障害では多くが鬱状態を経験し希死念慮や自殺企図を引き起こしやすいこと、ギャンブルの背景に発達障害や他の内因性疾患が隠れていることも多く医療が求められる役割も大きい一方で、問題が経済的な問題や家族関係など多岐に及ぶ。これらに対して病院だけで対応することはマンパワーからも知識の面からも現実的ではなく、現状では当事者たちの力に頼っている部分が多い。では病院と当事者たちの連携がうまく行っている地域はどのような工夫がなされているのか、それらは全国展開可能なものか、それぞれの地域における連携の形を医療と当事者たちが対等な立場で話題提供してもらい、その地域で実現可能な連携の形について議論し、その場で新しい連携の形が生まれることを期待して本シンポジウムを提案する。
東京では民間団体であるギャンブル依存症問題を考える会と昭和大学付属烏山病院の連携について、自助グループが活発な東京の特殊性を活かした門限を23時59分に設定した病棟運営や自助グループに繋がっていない家族・当事者を自助グループ経験者から直接説明してもらう烏山版SBIRTS、遠方からの入院受け入れや院内で行ってもらう家族会などについて報告する。 盛岡では2023年度よりギャンブル障害治療へ新たに取り組み始めた未来の風せいわ病院と、2024年度にギャンブル障害専門の回復施設として新たに開設された東北グレイスロードの連携体制構築の歩み、入院例に対して個別に試みた自己肯定感やアンガーマネジメント等の心理支援、地方ならではの特徴や強み等を踏まえた現状と今後の課題について、名古屋からは初診時・入退院時に係る民間支援団体の連携事例の紹介と、2025年度より依存症専門医療機関を目指して開業した一ツ山クリニックと民間支援団体とのあらたな連携取り組みについて、久留米からはのぞえ総合心療病院と全国ギャンブル依存症家族の会福岡が行っている、初診時に家族会メンバーとZOOMにてGAメンバーが同席する、久留米モデルを中心にその他の治療での連携についてそれぞれ報告いただく。
ギャンブル障害に限らず依存症治療が病院単位ではなく地域単位で考えられ、その地域における病院の求められている役割を考えるきっかけになればと思う。
[SY86-1]昭和大学附属烏山病院と民間団体の好事例連携について
○田中 紀子 ((公社)ギャンブル依存症問題を考える会)
[SY86-2]愛知における家族会との連携
○古川 優樹1, 松本 知美2, 伊藤 智子1, 海戸 健司1, 長江 広人1 (1.一ツ山クリニック, 2.全国ギャンブル依存症家族の会愛知)
[SY86-3]岩手県におけるギャンブル障害治療の新たな航海~地域で支える回復の道~
○鈴木 りほ, 佐々木 千沙, 坂本 恵, 瀬川 志穂子, 小田島 史恵, 内山 幸哉, 駒井 理美, 道畑 柚希, 千葉 理子, 愛木 倫浩, 明石 恵美, 小川 敏樹, 中井 徹, 北川 成美, 松長根 雅幸, 田嶋 宣行, 智田 文徳 (未来の風せいわ病院)
[SY86-4]福岡における、ギャンブル依存症対応における医療機関と家族会との連携の在り方について~ともにある~
○堀川 智史1, 村田 麿美2, 堀川 公平1 (1.のぞえ総合心療病院, 2.全国ギャンブル依存症家族の会福岡)
[指定発言]指定発言
○山田 真理 (昭和医科大学附属烏山病院)
[指定発言]指定発言
○松本 知美 (全国ギャンブル依存症家族の会愛知)
[指定発言]指定発言
○田村 仁 (一般社団法人東北グレイス・ロード)
[指定発言]指定発言
○村田 麿美 (全国ギャンブル依存症家族の会福岡)