セッション詳細
[SY115]シンポジウム115_精神科外来で内観療法をどう活用するのか
2025年6月21日(土) 13:20 〜 15:20
G会場(神戸国際会議場 5階 501会議室)
司会:塚﨑 稔(三和中央病院)、熊崎 博一(長崎大学医学部精神神経科学教室)
メインコーディネーター:塚﨑 稔(三和中央病院)
サブコーディネーター:熊崎 博一(長崎大学医学部精神神経科学教室)
メインコーディネーター:塚﨑 稔(三和中央病院)
サブコーディネーター:熊崎 博一(長崎大学医学部精神神経科学教室)
オンデマンド配信対象外
内観療法の原型は、入院治療を原則とした短期集中型の精神療法である。これを集中内観と称し、その治療過程は他の精神療法と比較して治療構造や面接法が定型化され、非常にシンプルに構成されており、短期間で患者に劇的な心的変化が期待できる特質を持っている。適応症としては、アルコール使用障害、不安障害、適応障害、遷延性うつ病などへの有効性が報告されている。しかし、集中内観はその治療構造上、屏風を使用した外界との不要な情報遮断や1日16時間、1週間の時間的継続的制約が必要で、一般精神科外来において集中内観に準じた内観療法を実施することはその治療構造からして極めて困難である。したがって、集中内観を実施できる医療施設は全国に限られていて、内観研修所といわれる民間施設で実施されることが多い。一方、日常生活の中で一定の短い時間をとって日々内観することを「日常内観」という。内観を開発した吉本伊信は、集中内観を「電柱」に例えると日常内観は「電線」に相当し、日々の生活の中でいかなる逆境に遭遇しても他者への感謝、報恩の気持ちを持ち続けるために日常内観の重要性を強調していた。内観療法の効果は、日々の生活の中で集中内観によって獲得した幸福感を継続することにあるだろう。
現代の内観療法は、集中内観の改良型(内観変法)、あるいは日常内観の簡易化(内観カウンセリング)が主流で集中内観の治療構造を省いた治療環境の中で実施されている。本シンポジウムでは、精神療法としての内観療法を臨床で実践している4名の専門家にご登壇いただき、外来あるいはデイケアでの内観療法の可能性について討議する。
現代の内観療法は、集中内観の改良型(内観変法)、あるいは日常内観の簡易化(内観カウンセリング)が主流で集中内観の治療構造を省いた治療環境の中で実施されている。本シンポジウムでは、精神療法としての内観療法を臨床で実践している4名の専門家にご登壇いただき、外来あるいはデイケアでの内観療法の可能性について討議する。
[SY115-1]精神科診療所外来における記録内観療法について
○飯島 正明 (飯島クリニック)
[SY115-2]外来診療における内観療法的アドバイス
○河本 泰信 (よしの病院)
[SY115-3]依存症患者の「適応期」におけるノート内観の治療的効果
○海野 順 (医療法人社団光風会三光病院)
[指定発言]指定発言
○長田 清 (長田クリニック)