セッション詳細
[SY116]シンポジウム116_和文誌の意義と展望:わが国の精神医学のさらなる発展に向けて
2025年6月21日(土) 8:30 〜 10:30
H会場(神戸国際会議場 5階 502会議室)
司会:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)、嶽北 佳輝(関西医科大学医学部精神神経科学講座)
メインコーディネーター:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
サブコーディネーター:中尾 智博(九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野)、嶽北 佳輝(関西医科大学医学部精神神経科学講座)
メインコーディネーター:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
サブコーディネーター:中尾 智博(九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野)、嶽北 佳輝(関西医科大学医学部精神神経科学講座)
精神神経学雑誌編集委員会
「精神神経学雑誌」は、1902年に日本精神神経学会の前身である日本神経学会の発足とともに機関誌「神経学雑誌」として刊行された、わが国の精神医学関連雑誌の中で最も長い歴史を有する和文の学術誌であり、2024年現在、126巻が刊行されている。当学会では現在、和文誌のほか、英文誌であるPsychiatry and Clinical Neurosciences(PCN)およびPsychiatry and Clinical Neurosciences Reports(PCN Reports)も刊行しており、国際的な学術交流の進展とともに、これらの英文誌への投稿が増加している。英文誌への論文投稿を通じて、わが国の研究成果が国際的に発信され、世界中の研究者との交流が一層活発化していることは非常に喜ばしいことであり、今後も英文誌のさらなる発展に期待が寄せられる。一方で、「精神神経学雑誌」をはじめとする和文誌も国内の精神医学・精神医療において欠かせない役割を果たしている。和文誌は、日本語での情報発信を通じて、英語論文にアクセスしづらい層にも精神医学の最新知見を提供する重要な情報源であるのみならず、若手研究者や臨床家にとっても身近な発表の機会を提供する貴重な場となっている。また、わが国の文化的・社会的背景や法制度と密接に関連する精神医療や福祉の課題を扱う研究や、特定の社会問題や制度に関連する症例報告等においては、日本語での報告がより適切であることも少なくない。和文誌はこうした国内での多様なニーズを受け止め、日本の精神医療に寄与する知見や事例を蓄積し、国内の実践や教育に役立つ情報を広く提供することで、学会員にとっても不可欠な存在となっている。本シンポジウムでは、近年「精神神経学雑誌」に投稿され、原著論文、資料、症例報告の各形式で掲載された経験を持つ3名をシンポジストとして招き、それぞれが論文執筆に至った背景や目的、自身の研究や臨床活動に与えた影響について発表する。和文誌への投稿が研究者や臨床家としての成長にどのように寄与したか、また、日本語での執筆が知識や技術の向上にどのような意味を持つかについても語っていただく予定である。さらに、和文の学会誌を定期的に刊行している日本総合病院精神医学会および日本社会精神医学会の編集委員長も登壇し、各学会が和文誌に期待する役割や意義について述べ、編集者の視点から和文誌の投稿傾向の推移、今後の課題や展望について議論を深める予定である。編集委員らによる議論を通じて、国内の精神医学・精神医療の臨床現場や教育、研究で活用が期待される和文誌の役割を再確認し、その発展に向けた方向性を探る場としたい。本シンポジウムの目的は、和文誌がわが国の精神医学・精神医療の研究、臨床実践、教育などに与える影響を再評価し、和文での学術発信の重要性を広く認識する機会とすることであり、和文誌の未来に向けた展望とその可能性について建設的な提言を行う場としたい。
[SY116-1]精神神経学雑誌に原著論文を投稿した経験から
○山田 浩樹1,2 (1.小石川メンタルクリニック, 2.昭和医科大学医学部精神医学講座)
[SY116-2]精神神経学雑誌への委員会調査の報告とその後のrTMS療法の発展
○髙橋 隼1,2,3,4 (1.大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室, 2.公益財団法人浅香山病院臨床研究研修センター, 3.大阪公立大学大学院リハビリテーション学研究科, 4.和歌山県立医科大学神経精神医学教室)
[SY116-3]和文誌投稿を通じた臨床への貢献:システムズアプローチの普及と実装を願って
○浅野 久木 (医療法人成精会刈谷病院)
[SY116-4]総合病院精神医学
○岸 泰宏1,5, 澤村 岳人2,5, 岩田 正明3,5, 西村 勝治4,5 (1.日本医科大学武蔵小杉病院, 2.防衛省海上幕僚監部, 3.鳥取大学医学部統合内科医学講座精神行動医学分野, 4.東京女子医科大学医学部精神医学講座, 5.日本総合病院精神医学会)
[SY116-5]日本社会精神医学会雑誌の歩みとその意義
○藤井 千代 (国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
[指定発言]指定発言
○中尾 智博 (九州大学大学院医学研究院精神病態医学分野)