セッション詳細
[SY125]シンポジウム125_「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」を支える精神科病院の役割
2025年6月21日(土) 10:45 〜 12:45
M会場(神戸ポートピアホテル 本館 B1階 偕楽3)
司会:太田 順一郎(岡山市こころの健康センター)、藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)
メインコーディネーター:太田 順一郎(岡山市こころの健康センター)
サブコーディネーター:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)、野口 正行(岡山県精神保健福祉センター)
メインコーディネーター:太田 順一郎(岡山市こころの健康センター)
サブコーディネーター:藤井 千代(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所)、野口 正行(岡山県精神保健福祉センター)
令和6年4月より改正精神保健福祉法が全面的に施行され、法第46条に規定された「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム(にも包括)」のさらなる構築推進が求められている。「にも包括」は、精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが地域の一員として安心して自分らしい暮らしをすることができるよう、包括的な支援を確保することを目指している。精神障害やメンタルヘルス不調を抱える人々が住み慣れた地域で安心して生活できる環境や支援体制を整備することは、地域共生社会の実現を目指すにあたり不可欠であるとされている。「にも包括」を構成する要素のひとつとして重要視されているのが、精神医療の提供体制である。精神医療を提供する機関としては、主として精神科病院、精神科診療所、総合病院精神科があるが、本シンポジウムでは、地域の精神医療で中心的役割を担う精神科病院に焦点を当てる。精神科病院をめぐる政策課題としては、平成16年の「精神保健医療福祉の改革ビジョン」以来、長期入院者の地域移行が重要視されてきた。近年では、長期入院者は減少を続けており、それに伴って病床稼働率の低下が経営上の課題となっている。そのような状況の中、地域のニーズに適確に対応できるよう病院の改革を進め、「にも包括」構築に貢献しつつ、病院の活性化と経営改善を図っている病院もある。「にも包括」においては、「かかりつけ精神科医機能」が重視されており、令和6年度診療報酬改定においても「かかりつけ精神科医機能」を評価する方向性が示されている。すなわち精神科病院に対して、入院・外来における包括的支援マネジメントの提供、多職種・多機関連携の推進、精神症状の急性増悪や精神疾患の急性発症等により危機的な状況に陥った場合の対応の充実、「にも包括」構築への貢献などが求められているのである。
本シンポジウムでは、「にも包括」に貢献しつつ、これからの精神科病院のあり方を模索し続けている、岩手県の未来の風せいわ病院、島根県の松ヶ丘病院、埼玉県の南飯能病院の院長にご登壇いただく。人口減少、高齢化が進む一方で、地域からは児童思春期の子らへの医療的支援の提供、周産期メンタルヘルス、依存症など多様な精神疾患への対応なども期待されている中、いかにして経営を維持しつつ地域からの要請に応えていくのか、それぞれの病院の実践と、直面する課題につき議論する。最後に南飯能病院が位置する飯能市で精神保健福祉相談員/精神保健福祉士として勤務する行政職員より、精神科病院と連携状況、地域が「にも包括」構築において精神科病院に期待することなどを語っていただく。現在、社会情勢の変化や疾病構造の多様化、障害福祉・介護サービスの発展などの変化に伴い、精神医療も精神科病院も岐路に立たされていると言っても過言ではない。本シンポジウムにおいて、今後我々が目指すべき方向性について議論を深めたい。
本シンポジウムでは、「にも包括」に貢献しつつ、これからの精神科病院のあり方を模索し続けている、岩手県の未来の風せいわ病院、島根県の松ヶ丘病院、埼玉県の南飯能病院の院長にご登壇いただく。人口減少、高齢化が進む一方で、地域からは児童思春期の子らへの医療的支援の提供、周産期メンタルヘルス、依存症など多様な精神疾患への対応なども期待されている中、いかにして経営を維持しつつ地域からの要請に応えていくのか、それぞれの病院の実践と、直面する課題につき議論する。最後に南飯能病院が位置する飯能市で精神保健福祉相談員/精神保健福祉士として勤務する行政職員より、精神科病院と連携状況、地域が「にも包括」構築において精神科病院に期待することなどを語っていただく。現在、社会情勢の変化や疾病構造の多様化、障害福祉・介護サービスの発展などの変化に伴い、精神医療も精神科病院も岐路に立たされていると言っても過言ではない。本シンポジウムにおいて、今後我々が目指すべき方向性について議論を深めたい。
[SY125-1]精神科病院が地域精神保健の担い手となるために取り組むべき課題とは何か?
○智田 文徳, 鈴木 りほ, 佐々木 浩行, 田嶋 宣行 (社会医療法人智徳会未来の風せいわ病院)
[SY125-2]地域づくりと精神科病院
○坪内 健 (社会医療法人正光会松ヶ丘病院)
[SY125-3]地域共生社会の実現と精神科病院の経営を両立するための南飯能病院の取り組み
○角田 健一 (南飯能病院)
[SY125-4]精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築における精神科病院との連携の実際と精神科医療への期待
○山本 賢1,2 (1.飯能市福祉部障害福祉課, 2.全国精神保健福祉相談員会)
[指定発言]指定発言
○野口 正行 (岡山県精神保健福祉センター)