セッション詳細
[SY126]シンポジウム126_病院内の入院患者の自殺事故予防の取り組み
2025年6月21日(土) 13:20 〜 15:20
M会場(神戸ポートピアホテル 本館 B1階 偕楽3)
司会:張 賢徳(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)、河西 千秋(札幌医科大学)
メインコーディネーター:河西 千秋(札幌医科大学)
サブコーディネーター:張 賢徳(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
メインコーディネーター:河西 千秋(札幌医科大学)
サブコーディネーター:張 賢徳(国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター)
本来、患者の命を護る場所である病院において少なからず入院患者の自殺事故が発生している。米国の第3者医療機能評価団体であるThe Joint Commissionは、すでに1990年代より、自殺事故が入院患者の主要な重大医療事故のひとつであることを報告しており、アラートや対策指針が発信されてきた。日本では、日本医療機能評価機構認定病院患者安全推進協議会(以下、協議会)が、'05-'06年に全国の病院を対象に入院患者の自殺事故実態調査を実施し、やはり入院患者に多数の自殺が生じていることが明らかとなり、一般病院ではその35%ががん患者であったことが明らかにされた(河西ら,2010年)。10年後の再調査でも同様の結果となり、精神科病床のない一般病院では、自殺の49%ががん患者であることが示された(河西ら,2016年)。
協議会はこの結果を受けて検討会を立ち上げ、入院患者の自殺対策のための研修教育資材と研修プログラムを開発し、2011年から2024年まで研修会を実施してきた。これまで、当該研修会には、350以上の病院から700名を超える受講者が受講してきたが、それでも、協議会による研修事業の主たる対象は医療安全担当者であり、入院患者の自殺事故予防対策は十分に普及しているとは言えず、また自殺事故発生後の対応や事故に関係した医療者のケアもまた重要な課題となっている。
当該研修会は、2025年からは、日本自殺予防学会が事業継承することとなったが、それを機に、同学会は、さらに多くの職能団体や当日本精神神経学会等の学術団体との連携により、広く医療者に研修会受講を勧奨し、アップデートした研修プログラムによりより実践的な入院患者の自殺対策を図る予定である。
本シンポジウムにおいては、本学会会員であり、新研修事業の担い手でもある日本自殺予防学会理事長・副理事長が司会を務め、各シンポジストが、日本における入院患者の自殺事故の実態と課題、病院内の自殺事故対策の具体的取組事例、そして、新研修事業における研修プログラムの概要について講演を行う予定である。
協議会はこの結果を受けて検討会を立ち上げ、入院患者の自殺対策のための研修教育資材と研修プログラムを開発し、2011年から2024年まで研修会を実施してきた。これまで、当該研修会には、350以上の病院から700名を超える受講者が受講してきたが、それでも、協議会による研修事業の主たる対象は医療安全担当者であり、入院患者の自殺事故予防対策は十分に普及しているとは言えず、また自殺事故発生後の対応や事故に関係した医療者のケアもまた重要な課題となっている。
当該研修会は、2025年からは、日本自殺予防学会が事業継承することとなったが、それを機に、同学会は、さらに多くの職能団体や当日本精神神経学会等の学術団体との連携により、広く医療者に研修会受講を勧奨し、アップデートした研修プログラムによりより実践的な入院患者の自殺対策を図る予定である。
本シンポジウムにおいては、本学会会員であり、新研修事業の担い手でもある日本自殺予防学会理事長・副理事長が司会を務め、各シンポジストが、日本における入院患者の自殺事故の実態と課題、病院内の自殺事故対策の具体的取組事例、そして、新研修事業における研修プログラムの概要について講演を行う予定である。
[SY126-1]入院患者の自殺事故予防の取り組みと研修事業の背景と経緯
○河西 千秋1, 小山 達也2, 成田 賢治1, 津山 雄亮1, 大塚 耕太郎3 (1.札幌医科大学, 2.学校法人聖路加国際大学聖路加国際病院, 3.岩手医科大学医学部神経精神科学講座)
[SY126-2]埼玉医科大学国際医療センターにおける院内自殺予防対策―全例スクリーニングから精神科専門治療まで―
○大西 秀樹 (埼玉医科大学国際医療センター)
[SY126-3]日本自殺予防学会主催で行う病院内の自殺予防に関する医療安全の研修会のプログラムについて
○大塚 耕太郎 (岩手医科大学医学部神経精神科学講座)