セッション詳細

[PW1]精神療法・心理アセスメント体験ワークショップ1_マインドフルネス認知療法に取り組んでみる―理論と体験―

2026年6月18日(木) 9:00 〜 17:00
D会場(パシフィコ横浜ノース 2F G215)
司会:佐渡 充洋(慶應義塾大学保健管理センター/慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
ファシリテーター:二宮 朗(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)、樽谷 精一郎(特定医療法人大阪精神医学研究所新阿武山病院)、永岡 麻貴(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)、佐々木 洋平(武蔵野大学人間科学部)、後藤 菜穂(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
メインコーディネーター:佐渡 充洋(慶應義塾大学保健管理センター/慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
サブコーディネーター:二宮 朗(慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)
【事前申込制】【オンデマンド配信対象外】
「マインドフルネス」という言葉は、医療、教育、社会の分野で広く知られるようになっている。精神科臨床においても、マインドフルネスと認知行動療法(CBT)の手法を統合したマインドフルネス認知療法(MBCT: Mindfulness-Based Cognitive Therapy)が国際的に注目され、数多くのエビデンスが蓄積されている。MBCTはもともとうつ病の再発予防を目的に開発されたが、現在ではうつ病のみならず、不安症、強迫症、慢性疼痛、がん患者の心理的苦痛など、幅広い領域で効果が報告されている。複数のメタアナリシスにより、MBCTが抑うつ症状の軽減、不安の低減、ストレス反応の改善に有意な効果をもつことが確認されている。しかし本法においてMBCTについて体験したり学習する機会は、現状限定できある。そこで本ワークショップは、マインドフルネスに関心はあるが、まだ臨床的・体験的に触れたことの少ない精神科医を主な対象とする。マインドフルネスの本質である「体験を通じた気づき」を自らの心身で感じ、その理解を患者支援に活かすための第一歩となることを目指す。
MBCTの中心には、「意図的に、今この瞬間に、価値判断をせずに注意を向ける」というマインドフルネスの態度がある。これは思考や感情を変えることではなく、それらとの関わり方を変える実践である。従来のCBTが“思考内容の修正”を重視するのに対し、MBCTは“思考との関わり方(脱中心化)”を重視する点に特徴があり、この姿勢の変化が、反すうの連鎖を断ち切り、情動調整の柔軟性を回復させる鍵と考えられている。
本ワークショップでは、MBCTの理論的背景と構造を簡潔に紹介したうえで、呼吸への気づき、ボディスキャンなどの瞑想実践を実際に体験していただく。講師のガイドのもと、瞑想の実践をし、参加者でその体験を共有しながら、「注意の向け方」や「感情との距離感」が臨床における変化にどのように関与するのかを体感的に理解していく。さらに、体験と講義を通して、マインドフルネスがどのように抑うつや不安を改善するのか、その作用機序についても考察を深める。
「知識として知っている」から「臨床で生かせる理解」へ――。ぜひこの機会に、体験を通してマインドフルネス認知療法の可能性に触れていただきたい。

[PW1]マインドフルネス認知療法に取り組んでみる―理論と体験―

佐渡 充洋 (慶應義塾大学保健管理センター/慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室)