セッション詳細

[SS]会長企画セミナー_精神科医に必要な神経診察と鑑別のポイント-器質的疾患を見逃さないために

2026年6月20日(土) 9:00 〜 12:30
G会場(パシフィコ横浜ノース 3F G301+G302)
司会:野川 茂(東海大学医学部付属八王子病院脳神経内科)、色本 涼(東京農工大学健康・相談総合支援機構)
メインコーディネーター:野川 茂(東海大学医学部付属八王子病院脳神経内科)
サブコーディネーター:水野 雅文(社会医療法人あさかホスピタル)
【事前申込制】
精神症状を呈する患者では、その背後に器質的疾患が隠れていることも多く、例えばうつ病と誤診される脳腫瘍や甲状腺機能異常、認知症と鑑別を要する正常圧水頭症や慢性硬膜下血腫など、多くの鑑別すべき病態が存在する。また、抗精神病薬による錐体外路症状など、薬剤性副作用として神経症状が出現してくることもしばしば経験される。そのような場合、神経学的所見や画像検査を含む補助的診断を用いて、いかに客観的に病態を鑑別するかが重要である。しかし、必ずしも精神科医が神経学的診察や補助的診断に十分に精通しているとは限らず、器質性疾患の見逃しや専門医への紹介の遅れが生じている可能性も否めない。そこで、本セミナーでは、精神科医に必要な神経所見のとり方と鑑別のポイントを、その分野に詳しい神経内科専門医に解説して頂き、精神科医療の質と安全性の向上を図ることを目的とした。
講演1では、まず救急外来で問題となる意識障害の発症機序を解説する。さらに、おおまかな神経診察と補助的診断の進め方を理解するために、中枢神経系と末梢神経系を連絡する3つの長索路、すなわち錐体路と2つの感覚伝導路(脊髄視床路および後索路)に関わる神経所見のとり方を学習する。講演2では、脳血管障害などによる古典的な症候群を例にとり、多くの神経核や小脳連絡路が密集する脳幹部の解剖学的ネットワークを復習する。また、ウェルニッケ脳症やバセドウ病などでみられる眼球運動障害や慢性アルコール中毒患者が呈する小脳症状や失調性歩行の特徴を学ぶ。講演3では、高次脳機能の所見のとり方について概説する。また、パーキンソン病・レビー小体型認知症における錐体外路症状のほか、非運動症状、および鑑別に有用なMIBG心筋シンチ・DATスキャンの解釈についても学習する。さらに、抗アミロイドβ抗体薬の使用に際して必要な認知機能障害(MCI)の鑑別、アミロイドPETの読み方、アミロイド関連画像異常(ARIA)やアミロイド血管症のMRI所見について解説する。講演4では、意識障害、不随意運動、痙攣などを呈する患者における精神疾患と器質的疾患の鑑別、特に、解離性障害と脳炎、心因性非てんかん性発作(PNES)と真性てんかんについて解説する。また、その鑑別におけるBarre徴候、Hoover徴候の有用性についても触れる。
以上の講演では、精神科医が自ら神経診察を行えるよう、なるべく実際の神経所見のとり方を解剖学的エッセンスを交えて解説する。このセミナーを通じて、精神科医が器質的疾患を見落とすことが少なくなれば、企画した者としてこれ以上の喜びはない。

[SS-1]精神科医に必要な神経診察と鑑別のポイント-器質的疾患を見逃さないために

野川 茂 (東海大学医学部付属八王子病院脳神経内科)

[SS-2]精神科医に必要な神経診察と鑑別のポイント-器質的疾患を見逃さないために

髙橋 愼一 (埼玉医科大学国際医療センター脳卒中内科・脳神経内科)

[SS-3]精神科医に必要な神経診察と鑑別のポイント-器質的疾患を見逃さないために

齊藤 勇二 (東京都立神経病院脳神経内科)

[SS-4]精神科医に必要な神経診察と鑑別のポイント-器質的疾患を見逃さないために

後藤 淳 (足利赤十字病院内科)