講演情報

[P3-01]障害者と高齢者の交流を視座に置いたインクルーシブ型転倒予防教室‐1年目の課題を踏まえた2年目の活動‐

*村山 明彦1、山口 智晴1、田口 敦彦1、小池 純也2、大塚 準一2、篠原 智行3 (1. 群馬医療福祉大学、2. 群馬県立ふれあいスポーツプラザ、3. 高崎健康福祉大学)
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キーワード:

多世代交流、転倒予防パンフレット、転倒予防教室

【はじめに】
第12回日本地域理学療法学会学術大会において、我々が実施した転倒予防教室(以下、教室)の1年目の成果と課題を報告した(以下、前報)。そして、脱落者(13/31名、41.9%)と男性参加者0名を課題として提示した。今回、この課題の改善を目的とした2年目の活動を報告する。
【活動内容】
実施期間は、2025年5月(初回)~2026年2月(最終回)であり、1年目の教室とは対象者が異なる。また、1年目の課題を踏まえて、①2026年1・2月は、多世代交流を促進するために転倒予防に関心を持つ大学生も一緒に体操を行うこと、②最終回まで継続して参加した者には特典として、我々が独自に作成した転倒予防パンフレットを配布することを参加者募集の際に事前に伝えた。そして、前報と同一施設を会場として、転倒予防に関する講話30分(2026年1・2月のみ60分)と体操60分を行った。各回の開始前に質問紙を配布し、自身の困りごとなどを自由記述欄に記入するよう依頼した。記入された内容は、我々が講話内で解説した。併せて、質問紙では①年齢・性別、②直近1ヶ月の生活変化の質問票(以下、QCL)、③直近1ヶ月の転倒の有無、④自由記述欄への記入の有無を調査した。なお、QCLは活動量、足腰の力、食事量、心配や不安、会話の機会の5項目(5件法)で構成されている(DOI:10.1111/ggi.14092)。
【成果や課題】
初回の教室には26名(73.8±7.1歳、障害者3名(女性)、高齢者23名(男性5名))が参加した。最終回まで継続して参加した者は22名(74.2±7.2歳、障害者3名、高齢者19名(男性5名))であった。脱落者は4名(15.3%)に留まった。全10回の教室において転倒などの有害事象はなかった。最終回の質問紙の回答に欠損のあった3名を除外した19名の初回と最終回の回答を比較した(カテゴリー変数はMcNemar検定、連続変数はWilcoxon符号付順位和検定)。その結果、QCL(足腰の力)の中央値2/3(初回/最終回)のみが有意に改善した(p=0.014)。その他の項目に有意差は認められなかった。
【結論】
2年目の教室の目的とした脱落者の減少と男性参加者が増加した背景は推測の域を出ないが、障害者と高齢者だけでなく、大学生を含めた多世代交流と、転倒予防パンフレットの配布が奏功したと解釈している。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究はヘルシンキ宣言を遵守して計画され、研究代表者の所属する研究倫理委員会審査会の承認を得た(許可番号RS25-02)。研究参加の同意取得は質問紙への氏名の記載をもって行った。また、転倒予防パンフレットは公益財団法人日本健康アカデミー「健康知識・教育に係る公募助成金(2025年度)」の交付を受けて作成した。

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