講演情報

[P3-03]整形外科外来高齢患者におけるヘルスリテラシーと主観的健康状態の関連

*横山 大輝1,2、井口 正史3、前田 絵理3、大谷 知浩1、田村 俊太郎1、山上 徹也2、臼田 滋4 (1. 太田医療技術専門学校理学療法学科、2. 群馬大学大学院保健学研究科、3. 軽井沢團クリニックリハビリテーション科、4. 太田医療科学大学設立準備委員会)
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キーワード:

ヘルスリテラシー、主観的健康状態、自己管理能力

【はじめに、目的】高齢化の進展に伴い、慢性疼痛を有する高齢者が増加している。整形外科外来に通院する患者では長期的な自己管理が求められることが多く、その中で健康情報を理解し適切に活用する能力であるヘルスリテラシー(HL)の役割が注目されている。HLは健康行動や疾患管理に関連するとされるが、整形外科外来患者を対象に、疼痛やQOLなどとの関連を検討した研究は限られている。本研究の目的は、整形外科外来に通院する高齢患者を対象に、HLと健康状態、疼痛、生活習慣およびQOLとの関連を明らかにすることである。【方法】本研究は1整形外科クリニックの外来に通院する60歳以上の患者を対象とした横断研究である。調査は外来受診時に質問紙を用いて行い、基本属性(性別、年齢等)、疼痛(VAS)、HL(HLS-EU-Q12)、QOL(EQ-5D-5L)、主観的健康状態(EQ VAS)、自己管理能力(SEMCD)、生活習慣(運動習慣、野菜摂取頻度等)などを収集した。統計解析では相関係数を用いて関連を検討した後、EQ VASを従属変数とし、HL、VAS、QOL(移動の状態、身の回りの管理)を独立変数とした重回帰分析を実施した。なお、本研究は公益財団法人日本生命財団2025年度研究助成(高齢社会助成)を受けて実施した。【結果】有効回答は43名(男性20名、女性23名)、平均年齢70.5±7.3歳であった。HLは31.0±11.0であり、下位尺度ともに先行研究(27.8 ± 9.8)より高値を認めた。HLは最終学歴(rs=0.418)、野菜摂取頻度(rs=0.329)、EQ VAS(rs=0.328)、身の回りの管理(rs=-0.306)、SEMCD(rs=0.483)との間に相関を認めた。EQ VASはHLに加えて、VAS(rs=-0.328)、移動の状態(rs=-0.393)身の回りの管理(rs=-0.376)との間に相関を認めた。重回帰分析では、EQ VASとしたモデルを検討した結果、VAS(β=-0.349, p=0.025)および移動の状態(β=-0.361, p=0.029)がEQ VASと有意に関連していた。【考察】本研究により、HLは主観的健康状態や一部のQOL、生活習慣および自己管理能力と関連性が示され、HLが高いほど健康的な行動や自己管理を実践しやすい可能性が示された。また、HLは最終学歴とも関連しており、教育背景が健康情報へのアクセスや理解、活用能力に影響している可能性が考えられた。一方で、重回帰分析の結果やHLと疼痛との直接的な関連は認められなかったことなどから、HLは健康行動を介して間接的に主観的健康状態や疼痛に関与している可能性が示唆された。今後は、縦断的な検討を行うとともに、HLが整形外科外来高齢患者に果たす役割について、さらに検討していく必要がある。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は、太田医療技術専門学校医療倫理委員会(第250918号)の承認を得て実施した。対象者には研究の目的および内容を説明し、書面による同意を取得した。個人情報は匿名化し適切に管理した。

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