講演情報

[O2-01]地域在住高齢者に対する通所型短期集中サービスCの多面的介入効果の検証:豊中市の3年間の実践報告

*遠藤 紘一1、上村 一貴2、音部 雄平2、山寺 直人1、前川 真美1、徳山 浩子1、松浪 桂1 (1. 豊中市保健所 健康医療部、2. 大阪公立大学 リハビリテーション学研究科)
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キーワード:

通所C、自立支援、介護予防

【はじめに】
通所型短期集中サービスC(以下、通所C)とは、家事や歩行など生活行為に悩みや困難を抱える方を対象に自治体主導で行われる総合事業の一つである。本報告は、通所Cの介入効果を多面的に検証し、その自立支援機能の実態を明らかにすることを目的とする。

【実践内容】
豊中市内在住65歳以上の事業対象者および要支援高齢者を対象に、生活課題改善や自立支援、社会参加を目的として、リハビリ専門職を含む医療や福祉のチームが短期集中的に支援を行った。支援内容は、間接支援を主として、具体的には、集団体操、健康講話、個別支援、社会福祉職によるソーシャルコーディネート(家族やケアマネジャー・地域資源との連携調整)等を3か月間行った。評価指標は、生活課題の改善度(NRS)、身体機能(握力・TUG・5回立ち上がりテスト)、FAI、LSA、卒業後の給付サービス利用状況および社会参加状況に設定した。

【成果と課題】
成果として、令和4‐6年度累計で1386名が参加し、卒業率は82%であった。参加者属性は、後期高齢者が90%(平均81.7歳)、介護区分では要支援1が62%、要支援2が23%、事業対象者が15%、性別では女性が78%であった。参加前後で、NRS、身体機能、FAI、LSAのいずれも統計学的に有意な改善を認め、卒業者の58%は給付サービスを利用せず地域で自立した生活を維持し、75%は通いの場等の地域資源活用による社会参加に至った。中には、自身で通いの場を立ち上げた方、地域のボランティアに参画する方も一定認めた。また、多変量解析の結果、給付サービス終了には、性別、介護区分、通所C開始前のサービス利用、TUGが関連を示し、社会参加には、TUGが関連を示した。通所Cは、生活課題や心身機能、IADLの改善のみならず、自立支援や社会参加促進へ寄与する可能性が示唆された。また、ケアマネジャーを対象に行ったアンケート調査では、自立支援の効果を実感する声も多くあった一方で、短期的なケアプラン作成に対する業務負担を訴える声も一定認められた。なお、通所Cは、自治体により対象者層や支援内容が異なるため、本結果の一般化には慎重な解釈が求められる。

【今後の展望】
高齢化が進行する中、より早期からの介護予防・保健事業との連動に取り組む必要性がでてきたことやケアマネジャーの業務負担軽減を目的に、令和7年度からは、認定なし高齢者やケアプランなしでの参加が可能となるように、通所Cから一般介護予防事業に移行し、事業展開している。また、研究機関と共同し、介護給付費や要介護発生など社会的指標の長期的な効果検証も現在鋭意進めている。

【倫理的配慮】
本研究は大阪公立大学リハビリテーション学研究科研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号2024-106)。対象者には書面による説明同意を得た。

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