講演情報

[P7-01]当院回復期リハビリテーション病棟運動器疾患患者の再入院の要因調査ー第一報ー

*八代 望1、松林 義人2 (1. 愛知県済生会リハビリテーション病院リハビリテーション科、2. 名古屋葵大学医療科学部理学療法学科)
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キーワード:

在宅復帰、再入院、運動器疾患

【はじめに、目的】 当院回復期リハビリテーション病棟(以下、回リハ病棟)退院後、再入院する患者は毎年散見されるが、その要因は多岐にわたることから不明確な点も多い。今回、当院回リハ病棟から退院後1年以内の再入院に関係する要因を退院時Functional Independence Measure(以下、FIM)を用いて後方視的調査を行い検討した。
【方法】 2023年7月1日~2024年6月30日に当院回リハ病棟から退院した患者を対象とし、年齢、性別、疾患名、在院日数、退院時のFIM全18項目の各得点、再入院日を後方視的に電子カルテより調査した。調査期間中に自宅または施設へ退院した対象者35名のうち、退院時の主たる疾患分類が運動器疾患であり、退院後1年以内に当院回リハ病棟へ再入院となったものを再入院群、当院通所及び訪問リハビリテーションを利用し、在宅生活を継続して追跡できたものを対照群とした。統計解析は、両群間のFIM各項目についてMann-WhitneyのU検定を行い、次に従属変数を再入院の有無、独立変数をFIM認知5項目と性別、年齢を用い二項ロジスティック回帰分析を行った。どちらも有意水準は5%とした。
【結果】 再入院群は23名(男性3名、女性20名、平均年齢81±7.6歳)、退院先は自宅22名、施設1名、平均在院日数は53.2±21.1日であった。対照群は15名(男性6名、女性9名、平均年齢71.9±13.7歳)、退院先は全て自宅、平均在院日数は73.2±35.6日であった。再入院群の再入院となった主な疾患分類は運動器疾患が91.3%を占め、大半が転倒受傷に起因した。Mann-WhitneyのU検定の結果、FIM認知項目の「問題解決」に有意差を認めた(p=0.026)。一方、二項ロジスティック回帰分析では有意な関連は認められなかった。
【考察】 今回、FIMの問題解決のみ有意差を認め、再入院の原因は転倒受傷が主であった。転倒は内的因子、外的因子に行動要因が加わり可能性は増すと言われており、入院中の転倒要因にFIMの問題解決が関係しているという報告がある。FIMの問題解決は行動要因に何等かの関係を示し、在宅での転倒にも影響を及ぼす可能性が考えられる。また、再入院患者は在宅生活では自ら状況を鑑み、安全面に配慮した生活行為の行動選択が困難であった可能性が考えられる。 今後も継続して調査することで症例数を増やし、更なる因子を検討する必要性が示唆された。
【結論】 今回、当院の運動器疾患患者の再入院の要因にはFIMの問題解決が関与する可能性が示唆された。入院中に身体機能や環境設定の介入に加え、在宅生活において適切な行動選択を行えるよう家族や在宅スタッフへの情報提供が必要と推察される。
【倫理的配慮、説明と同意】 本研究は筆頭演者が所属の倫理委員会にて承認を得て実施した。(承認番号202501)なお、後方視的研究となるため、個人情報の取り扱いには十分留意した。

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