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[O2-02]地域災害拠点病院におけるリハビリテーション職種の参集可能性の検討:徒歩参集想定調査

*板垣 仁1 (1. 松戸市立総合医療センター リハビリテーション科)
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キーワード:

地域災害拠点病院、職員参集、BCP

【はじめに,目的】地域医療の継続性の観点から災害時の人的資源確保は重要視される.一方で,当院のBusiness Continuity Plan(以下,BCP)では,発災後72時間以内に全職員の参集を想定しており,過大評価となる可能性がある.リハビリテーション職種では,経時的に需要の拡大が見込まれるものの,職員参集に関する検討は十分ではない.そこで本研究は,災害時のリハビリテーション職種の参集可能性を検討することを目的とした.
【方法】地域災害拠点病院のリハビリテーション科職員を対象に,Webアンケート調査を実施した.参集可能性は,客観的指標と主観的指標の観点からそれぞれ評価した.
 客観的指標では,発災後,当院へ到達可能となるまでの期間から日数ごとの累積参集可能率を評価した.公共交通機関の停止および自家用車の使用困難を想定し,徒歩参集を前提とした.既存の行政BCPを参考に,停電や障害物等を考慮し,時速2kmを歩行条件とした.また,参集可能範囲として,安全性や身体的負担を踏まえ,平時の徒歩所要時間が3時間以内の対象を物理的到達可能者とした.
 主観的指標では,「発災当日に家にいる想定で参集が可能であるか」の参集実現性を評価した.否定的な回答を示した者に対し複数回答式の調査を行い,参集阻害因子を抽出した.
 参集可能性は,物理的到達可能者を条件とし,到達可能時期による累積参集人数を求めた.そのうえで,災害時の実際の運用を想定し,全回答者を分母として累積参集可能率を算出した.
【結果】配布対象44名に対し42名(95.4%)の回答が得られた.参集困難と回答した25名(59.5%)を対象に調査した結果,家族関連要因(育児・介護・避難対応者の不足)が主要な参集阻害因子であった.
 物理的到達可能者は,全体で31名(73.8%)であった.全回答者42名を分母として累積参集可能率を算出した結果,発災当日17名(40.5%),発災後3日目で19名(45.2%),発災後1週間で24名(57.1%)であった.
【考察】発災当日の物理的到達可能率と参集可能率には乖離が認められた(73.8% vs.40.5%).この乖離は,物理的に到達可能であっても,実際の参集に結びつかないことを示し,BCPに基づく人的資源確保は困難となることを示唆する.特に参集阻害因子として,家族関連要因が多数を占めたことから,家族支援や段階的な職員配置を踏まえた想定の見直しが必要である.
【結論】物理的条件のみに基づく参集率は過大評価となる可能性があり,社会的要因を組み込んだ実効性のあるBCPの策定が必要である.
【倫理的配慮,説明と同意】本研究は,ヘルシンキ宣言に準拠して実施された.研究内容および倫理的配慮をQRコードで提示し,対象者にアンケートの回答をもって同意を得た.なお,研究実施にあたり,筆頭演者が所属する施設の倫理委員会の承認を得た.

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