講演情報

[P9-02]訪問リハビリテーション患者における入院関連因子の探索的検討

*田中 英持1、安藤 佳貴2 (1. うつのみや訪問看護リハビリステーションにこっと リハビリテーション部、2. 立教大学 現代心理学研究科 心理学専攻)
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キーワード:

訪問リハビリテーション、Barthel Index、予後予測

【はじめに・目的】
入院リスクの把握は健康寿命延伸に重要であるが、訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)患者を対象に介入当初の情報を用いた長期的な入院リスク探索研究は限られている。本研究は過去3年間の訪問リハ患者を対象に、介入当初から入院リスク因子を探索的に明らかにすることを目的とした。
【方法】
対象は過去3年間に当施設利用患者586名(入院あり群n=132、入院なし群n=454)とした。各群の基本情報および入院関連因子の群間比較としてMann-Whitney U検定・χ²検定を実施した。また入院リスクを予測するために入院の有無を目的変数、各項目を説明変数とした単変量ロジスティック回帰分析を実施した。さらに単変量解析で有意であった項目と年齢を交絡因子とした多変量ロジスティック回帰分析を実施し、多重共線性の回避のためにVIF<5、モデル適合度の指標としてAUCを採用した。解析はR ver.4.5.3、有意水準5%とした。
【結果】
群間比較ではBarthel Index(以下BI)、併存疾患数、要介護度、寝たきり度、がん終末期、重度呼吸器疾患に有意差を認めた(各p<0.05)。単変量ロジスティック回帰ではBI(OR=0.99、95%CI:0.98–1.00、p<0.01)、併存疾患数(OR=1.42、95%CI:1.13–1.79、p<0.01)、がん終末期(OR=2.77、95%CI:1.52–5.04、p<0.01)、重度呼吸器疾患(OR=2.87、95%CI:1.38–5.94、p<0.01)が有意であった。多変量ロジスティック回帰分析(年齢・BI・併存疾患数)では多重共線性は認められなかった(各VIF<5)が、AUCは0.64でありモデルの適合度は十分ではなかった。
【考察】
本研究ではBIは入院リスクの最も有効な予測因子であることが導かれた。これはBIが高値であることが短期的入院を抑制するという先行研究とも一致する。介入当初のBIモニタリングは介護度悪化の早期発見・入院予防に有用と考える。ただしAUCは低値であり、疾患重症度・服薬数・居住状況等を加えたモデルの検討が今後の課題である。
【結論】
訪問リハ介入当初のBI・併存疾患数・がん終末期・重症呼吸器疾患は入院と有意に関連した。BIは最も入院リスクを予測できる変数であり、予後不良患者の早期抽出に臨床的に有用である。
【倫理的配慮】
本研究はヘルシンキ宣言に従い倫理・個人情報保護に配慮して実施した。対象者には研究の趣旨・方法・参加の自由・結果の保管・公表時の匿名化について書面にて同意を得た。

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