講演情報

[O10-02]農村部高齢者の長時間連続座位時間割合に影響する要因

*白井 秀弥1、横川 吉晴2 (1. 名古屋市立大学医学部付属病院西部医療センター リハビリテーション科、2. 信州大学)
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キーワード:

農村部高齢者、長時間連続座位時間、身体活動量計

【はじめに、目的】
健康寿命延伸の観点から座位行動が注目されており、特に長時間の連続座位時間(Continuous sedentary behavior:CSB)は健康アウトカムと負の関連を示す。高齢者ではCSBが多く、加齢に伴い増大するとされるが、農村部高齢者を対象とした縦断研究は少なく、CSB変化に関連する要因も十分明らかではない。本研究は、農村部在住高齢者のCSBの一年間の変化と、その関連要因を検討することを目的とした。
【方法】
対象は長野県A村の一般介護予防運動教室へ通う要介護認定のない65歳以上の高齢者とした。2024年9~11月をベースライン、2025年9~11月を一年後評価とした。身体活動量はOMRON社製Active style Proを用いて10日間腰部装着で測定した。CSBは一日の30分以上連続した座位時間の総量とし、装着時間に対する割合(%)で算出した。関連要因として、身体的要因は握力、心理的要因はストレス評価としてK6日本語版、社会的要因はボランティア活動参加頻度を評価した。統計解析にはR(version4.4.2)を用いた。一年間のCSB割合の差を検討するため、対応のあるT検定を実施した。また、CSB割合に関連する要因を検討するため、一年後のCSB割合を従属変数とし、ベースラインのCSB割合、カテゴリ化した各要因、そしてベースラインのCSB割合と各要因の交互作用項を独立変数とした重回帰分析を実施し、身体・心理・社会的要因別に3つのモデルを作成した。【結果】
解析対象は33名(女性28名、平均年齢78.4±5.7歳)であった。CSB割合はベースライン19.8±9.9%、一年後23.0±11.0%であり、有意に増加した(p<0.001)。重回帰分析ではK6とCSB割合の有意な交互作用が認められた(β=0.93, p=0.009)。
【考察】
先行研究と比較して対象者のベースラインCSB割合は少なかった。この理由は運動教室へ通う活動的な高齢者で運動機会に恵まれていた可能性が考えられる。また、ストレスはベースラインのCSB割合との修飾効果により、一年後のCSB割合に有意に影響しており、ストレスを有する者では座位行動が増大しやすい傾向がみられた。心理的負担が高い場合、意欲低下や疲労感を介して活動量が低下し、結果として一年後のCSB割合を高めた可能性が考えられる。今後は大規模データによる縦断研究での検証が必要である。
【結論】
活動的な高齢者であっても一年間で連続座位時間が増大した。心理的要因がその増大を加速させる可能性が考えられた。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究計画は信州大学医学部倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号6250番)。対象者からの同意取得にあたっては、倫理委員会で承認された同意説明文書を被験者に配布した。文書及び口頭による十分な説明を行い、被験者の自由意思による同意を得た。なお、研究参加はあくまで任意であり、同意後であっても参加を中止することが可能とした。

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