講演情報

[O16-02]地域在住高齢者における強度別の運動頻度と下肢筋量及びPhase Angleとの関連

*古平 駿1、小原 久未子3,5、中村 晴信3、浅井 剛2、脇田 正徳2、三木 恵美4、中條 雄太2、甲田 勝康3、池添 冬芽2、福元 喜啓2 (1. 関西医科大学くずは病院 リハビリテーションセンター、2. 関西医科大学 リハビリテーション学部、3. 関西医科大学 衛生・公衆衛生学講座、4. 県立広島大学 保健福祉学部、5. 京都府立医科大学 大学院医学研究科)
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キーワード:

運動頻度、筋量、Phase Angle

【はじめに、目的】
 高齢者において身体機能の維持には運動習慣が重要であり,「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」では週2~3日以上の運動実施が推奨されている。しかし週何日以上の運動実施によって筋量・筋質指標に違いが見られるかについて,運動強度別に検討した報告は見当たらない。本研究は地域在住高齢者における運動頻度と,下肢筋量及び筋質の指標であるPhase Angle(以下,PhA)との関連を運動強度別に明らかにすることを目的とした。
【方法】
 対象は高齢者健康チェックに参加した60歳以上の地域在住高齢者253名(男性90名,女性163名,平均年齢74.9±6.7歳)とした。質問紙より「軽い運動や体操」及び「運動・スポーツ」の週頻度を調査し,それぞれ「低強度運動頻度」,「中高強度運動頻度」とした。各強度を週頻度から週0日,週1日,週2〜3日,週4日以上の4群に分類した。生体電気インピーダンス法(タニタ社製)により体組成計測を行い,両下肢の筋量の合計値及びPhAの平均値を算出した。統計処理として,下肢筋量及びPhAを目的変数とした重回帰分析を行った。説明変数は低強度運動頻度及び中高強度運動頻度とし,それぞれ週0日群を基準としたダミー変数化したうえで投入した。共変量は性別・年齢・身長とした。
【結果】
 下肢筋量では,低強度運動頻度の週4日以上群(B=0.412,p=0.026)中高強度及び運動頻度の週4日以上群(B=0.631,p=0.006)が有意な説明変数であり,いずれも週0日群と比較して有意に高かった。一方,下肢PhAでは,低強度運動頻度の週2〜3日群(B=0.369,p=0.002)及び週4日以上群(B=0.275,p=0.011),中高強度運動頻度の週4日以上群(B=0.361,p=0.007)が有意な説明変数であり,いずれも週0日群と比較して有意に高かった。
【考察】
 下肢筋量は,低強度・中高強度ともに週4日以上の運動頻度と関連し,特に中高強度運動で関連が大きい傾向がみられた。一方,下肢PhAは低強度運動では週2〜3日以上,中高強度運動では週4日以上の運動頻度と関連した。これらのことから,下肢PhAは筋量よりも比較的少ない頻度の運動と関連しやすく,特に中高強度運動が困難な高齢者においては,週2〜3日以上の低強度運動の実施が一つの目安となる可能性がある。本研究の限界として,運動時間の影響を考慮していないこと,活動量計ではなく質問紙を用いたため対象者の主観に依存していることが挙げられる。
【結論】
 地域在住高齢者において,下肢筋量は低強度・中高強度ともに週4日以上の運動頻度と関連し,下肢PhAは低強度では週2〜3日以上,中高強度では週4日以上の運動頻度と関連することが示唆された。
【倫理的配慮、説明と同意】
 本研究はヘルシンキ宣言に基づき実施し,対象者に研究内容を説明したうえで書面による同意を得た。なお,本研究は所属機関倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号:2020107)。

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