講演情報
[P15-02]デイケアによるリハマネ加算(ハ)によって生活機能全体の改善を認めた低栄養食道がん術後症例
*平山 陽太1、野口 智子1、宮村 愛1 (1. 介護老人保健施設 関川愛広苑)
キーワード:
リハビリテーションマネジメント加算(ハ)、通所リハビリテーション、多職種連携
【はじめに】
リハビリテーションマネジメント加算(ハ)(以下,リハマネ加算(ハ))はリハビリテーション・個別機能訓練,栄養及び口腔の一体的取り組みによる包括的支援を目的としている.今回,当デイケアにおいて食道がん術後症例に対し,管理栄養士を含む多職種連携のもとリハマネ加算(ハ)を導入し,身体・認知・社会面の改善を認めたため以下に報告する.
【症例紹介】
80歳代男性,要介護2.R6年7月に早期胃がんに対し内視鏡治療実施後,食道がんが見つかりR6年9月に腹腔鏡下食道切除術施行.術後縫合不全や鼻腔逆流,嚥下困難を認め胃瘻造設.退院後,経口摂取量低下あり,R7年1月から経口摂取量増大を目的に訪問リハST介入開始.嚥下訓練等により経口摂取量は安定したが摂取量は少なかった.R7年6月に咽頭狭窄を認め拡張術施行.その後,活動量・認知機能低下を認め,R7年9月より当苑デイケア利用を開始した(週1回).開始時,体重41.8kg,BMI15.8kg/m2,TUG:10.2秒,CS-30:10回, MMSE:22点,LSA:22点.来苑するだけで疲労感が強く,運動の実施は困難,発話も乏しく簡単な受け答え程度しかできなかった.昼食・間食摂取量は3~4割(約200kcal)でムセがみられた.
【介入内容と結果】
リハマネ会議にて,低栄養が一番の課題であると考え,十分な運動効果が得られにくいことから,栄養管理による体重増加を最優先目標として多職種間で共有した.PTはコンディショニング調整を主体とし,低負荷の座位運動やリラクゼーション,頸部ストレッチを指導・実施した.同時に主治医へ経管栄養と経口摂取の併用および高カロリー補助食品の導入を提案した.その結果,徐々に体重の増加,身体機能が改善した.運動量が漸増でき,立位での筋力訓練等の運動メニューの完遂が可能となった.また,嚥下機能改善に伴い,ムセの軽減と経口摂取量が増加した.デイケアでは,自発的な発話や他者交流も増加し,集団体操への参加,自宅では妻との畑作業が再開できた.R8年4月には,体重44.4kg,BMI16.8 kg/m2,TUG:9.1秒,CS-30:17回,MMSE:25点,LSA:59点と改善した.
【考察】
今回,本症例の低栄養状態に対し,リハマネ会議を用い多職種連携のもと栄養管理を優先し,運動負荷量を漸増していったことで,運動耐容能の向上,身体機能の改善につながった.また,集団活動や他者交流への参加など,集団の「場」を利用したことで,認知機能が改善し社会参加を促進できた.本症例が改善した要因として,①リハマネ加算(ハ)による栄養・口腔・運動への一体的介入,②デイケアという通所サービスの「場」の効果が相乗的に作用したことで,身体機能や嚥下機能,社会参加など生活機能全体の改善につなげられたと考える.
【倫理的配慮,説明と同意】
本報告はヘルシンキ宣言に基づき個人情報保護に配慮し,対象者および家族に説明し文書にて同意を得た.
リハビリテーションマネジメント加算(ハ)(以下,リハマネ加算(ハ))はリハビリテーション・個別機能訓練,栄養及び口腔の一体的取り組みによる包括的支援を目的としている.今回,当デイケアにおいて食道がん術後症例に対し,管理栄養士を含む多職種連携のもとリハマネ加算(ハ)を導入し,身体・認知・社会面の改善を認めたため以下に報告する.
【症例紹介】
80歳代男性,要介護2.R6年7月に早期胃がんに対し内視鏡治療実施後,食道がんが見つかりR6年9月に腹腔鏡下食道切除術施行.術後縫合不全や鼻腔逆流,嚥下困難を認め胃瘻造設.退院後,経口摂取量低下あり,R7年1月から経口摂取量増大を目的に訪問リハST介入開始.嚥下訓練等により経口摂取量は安定したが摂取量は少なかった.R7年6月に咽頭狭窄を認め拡張術施行.その後,活動量・認知機能低下を認め,R7年9月より当苑デイケア利用を開始した(週1回).開始時,体重41.8kg,BMI15.8kg/m2,TUG:10.2秒,CS-30:10回, MMSE:22点,LSA:22点.来苑するだけで疲労感が強く,運動の実施は困難,発話も乏しく簡単な受け答え程度しかできなかった.昼食・間食摂取量は3~4割(約200kcal)でムセがみられた.
【介入内容と結果】
リハマネ会議にて,低栄養が一番の課題であると考え,十分な運動効果が得られにくいことから,栄養管理による体重増加を最優先目標として多職種間で共有した.PTはコンディショニング調整を主体とし,低負荷の座位運動やリラクゼーション,頸部ストレッチを指導・実施した.同時に主治医へ経管栄養と経口摂取の併用および高カロリー補助食品の導入を提案した.その結果,徐々に体重の増加,身体機能が改善した.運動量が漸増でき,立位での筋力訓練等の運動メニューの完遂が可能となった.また,嚥下機能改善に伴い,ムセの軽減と経口摂取量が増加した.デイケアでは,自発的な発話や他者交流も増加し,集団体操への参加,自宅では妻との畑作業が再開できた.R8年4月には,体重44.4kg,BMI16.8 kg/m2,TUG:9.1秒,CS-30:17回,MMSE:25点,LSA:59点と改善した.
【考察】
今回,本症例の低栄養状態に対し,リハマネ会議を用い多職種連携のもと栄養管理を優先し,運動負荷量を漸増していったことで,運動耐容能の向上,身体機能の改善につながった.また,集団活動や他者交流への参加など,集団の「場」を利用したことで,認知機能が改善し社会参加を促進できた.本症例が改善した要因として,①リハマネ加算(ハ)による栄養・口腔・運動への一体的介入,②デイケアという通所サービスの「場」の効果が相乗的に作用したことで,身体機能や嚥下機能,社会参加など生活機能全体の改善につなげられたと考える.
【倫理的配慮,説明と同意】
本報告はヘルシンキ宣言に基づき個人情報保護に配慮し,対象者および家族に説明し文書にて同意を得た.
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