講演情報

[ST1-06]下腿周径と下腿長を用いた四肢筋量減少スクリーニング法の検討

*野田 萌1、谷口 匡史2、小原 久未子3、中村 晴信4、浅井 剛1、脇田 正憲1、三木 恵美5、甲田 勝康4、池添 冬芽1、福元 喜啓1 (1. 関西医科大学 リハビリテーション学部 、2. 京都大学大学院 医学研究科、3. 京都府立医科大学大学院 医学研究科、4. 関西医科大学 衛生・公衆衛生学講座、5. 県立広島大学 保健福祉学部)
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キーワード:

Skeletal muscle mass index、下腿周径、下腿長

【はじめに、目的】四肢筋量減少の簡便なスクリーニング法として、下腿周径や指輪っかテストが用いられているが、その精度には課題がある。その理由として、筋量は本来体積を反映するため、下腿周径のような一次元的指標のみでは四肢筋量減少を十分に捉えられない可能性がある。そこで本研究では、下腿周径および下腿長から算出する下腿体積指数を作成した。本研究の目的は、下腿体積指数による四肢筋量減少の判別能を、下腿周径および指輪っかテストと比較して検討することである。【方法】対象は地域在住で日常生活が自立した60歳以上の高齢者245名(男性90名、女性155名、平均年齢75.3±6.6歳)とした。右側の下腿周径および下腿長を計測し、指輪っかテストを行った。また本研究では下腿体積指数として、下腿周径を2乗して4πで除し、下腿長を乗じた値を求めた。生体電気インピーダンス法(タニタ社製)を用いて四肢筋量を測定し、身長の2乗で除すことでskeletal muscle mass index(SMI)を算出した。Asian Working Group for Sarcopeniaの基準値に基づくSMI低値を四肢筋量減少と定義し、対象者を筋量減少群(男性26名、女性13名)と維持群(男性64名、女性142名)に群分けした。統計処理として、各変数間の関連をピアソンの相関係数で検討した。また、下腿周径、指輪っかテストおよび下腿体積指数による筋量減少に対する判別能をROC曲線の曲線下面積(AUC)で評価し、さらにカットオフ値を求めた。【結果】四肢筋量と下腿周径および下腿体積指数との相関係数は、男性ではそれぞれ0.579、0.667であり、女性では0.474、0.549であった。SMIと下腿周径および下腿体積指数との相関係数は、男性では0.641、0.655であり、女性では0.587、0.589であった。筋量減少(SMI低値)を判別するROC曲線解析の結果、下腿周径、下腿体積指数および指輪っかテストのAUCは、男性では0.790、0.830、0.638、女性では0.702、0.761、0.486であり、男女ともに下腿体積指数で最も高かった。また筋量減少を判別する下腿体積指数のカットオフ値は男性3,482cm3、女性2,468cm3であった。【考察】本研究の結果、下腿体積指数は下腿周径単独や指輪っかテストと比較して、四肢筋量との関連性および筋量減少の判別能が高いことが示唆された。下腿体積指数は、下腿周径のみならず下腿長を加味した指標であるため、下腿の体積的特徴をより反映すると考えられる。【結論】下腿体積指数はメジャー1本で計測・算出が可能であることから、地域在住高齢者における四肢筋量減少の簡便かつ有用なスクリーニング指標となる可能性が示された。【倫理的配慮、説明と同意】本研究は,所属機関の倫理委員会の承認を得て実施された。対象者には事前に研究内容を説明し,書面にて研究に参加する同意を得た。

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