講演情報
[O8-01]リハビリ特化型デイサービス利用高齢者における生活空間と生活活動性の関連要因の相違
*堀口 怜志1,2、井尻 朋人2、鈴木 俊明3 (1. リハビリ特化型デイサービスリファイン、2. 喜馬病院リハビリテーションセンター、3. 関西医療大学)
キーワード:
生活空間、生活活動性、転倒関連自己効力感
【はじめに、目的】
地域在住高齢者の活動性低下には、身体機能低下に加え、転倒経験や転倒関連自己効力感の低下が関与する。Life Space Assessment(LSA)は生活空間を、Frenchay Activities Index(FAI)は生活活動性を反映する評価だが、同一サンプルで身体機能・転倒経験・転倒関連自己効力感との関連構造を比較した報告は乏しい。さらに両者で介入標的が共通するのか異なるのかは明らかでない。そこで本研究では、各要因がLSA・FAIとどのように関連するかを比較し、さらに転倒経験が転倒関連自己効力感の低下を介して活動性に関連するかを検討した。
【方法】
リハビリ特化型デイサービス利用高齢者84名のうち、欠損のない78名を解析対象とした。LSAおよびFAIをそれぞれ目的変数とし、説明変数をMini-BESTest、Modified Falls Efficacy Scale(MFES)、転倒経験、年齢、性別、介護区分とした重回帰分析を行った。Mini-BESTestとMFESについては標準化βと各変数除外時の決定係数の変化量(ΔR²)を算出し比較した。さらに転倒経験がMFESを介してLSA・FAIに関連するかを媒介分析で検討し、追加調整による感度分析を行った。
【結果】
LSAモデル(R²=0.321)ではMini-BESTestのみが有意に関連した(標準化β=0.436、p<0.001)。FAIモデル(R²=0.431)ではMini-BESTest(標準化β=0.243、p=0.018)、MFES(標準化β=0.229、p=0.028)、男性が有意に関連した。FAIにおけるMini-BESTestとMFESのΔR²は0.047と0.040で同程度であった。媒介分析では、転倒経験がMFESを介してFAIへ負の間接効果を示し(ACME=-1.306、p=0.02)、Mini-BESTest調整後も維持された(ACME=-1.104、p=0.032)。LSAに対する間接効果は有意でなかった。
【考察】
LSAは外出時の移動・歩行能力の影響を受けやすく、バランス能力との結びつきが強い。一方、FAIは身体機能と転倒関連自己効力感が同程度に独立して関連した点は重要である。男性のFAI低値には、生活役割や活動習慣の性差が影響した可能性がある。
【結論】
LSAはバランス能力と、FAIはバランス能力と転倒関連自己効力感の双方に独立して関連した。地域現場で両評価を併用することで、活動性低下に対する身体機能面と心理行動面を区別して評価・介入標的を選定し、より個別化される可能性がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究は所属施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した。対象者には事前に研究に関する同意を書面にて得た。解析には個人が特定されないよう匿名化した評価データを用いた。
地域在住高齢者の活動性低下には、身体機能低下に加え、転倒経験や転倒関連自己効力感の低下が関与する。Life Space Assessment(LSA)は生活空間を、Frenchay Activities Index(FAI)は生活活動性を反映する評価だが、同一サンプルで身体機能・転倒経験・転倒関連自己効力感との関連構造を比較した報告は乏しい。さらに両者で介入標的が共通するのか異なるのかは明らかでない。そこで本研究では、各要因がLSA・FAIとどのように関連するかを比較し、さらに転倒経験が転倒関連自己効力感の低下を介して活動性に関連するかを検討した。
【方法】
リハビリ特化型デイサービス利用高齢者84名のうち、欠損のない78名を解析対象とした。LSAおよびFAIをそれぞれ目的変数とし、説明変数をMini-BESTest、Modified Falls Efficacy Scale(MFES)、転倒経験、年齢、性別、介護区分とした重回帰分析を行った。Mini-BESTestとMFESについては標準化βと各変数除外時の決定係数の変化量(ΔR²)を算出し比較した。さらに転倒経験がMFESを介してLSA・FAIに関連するかを媒介分析で検討し、追加調整による感度分析を行った。
【結果】
LSAモデル(R²=0.321)ではMini-BESTestのみが有意に関連した(標準化β=0.436、p<0.001)。FAIモデル(R²=0.431)ではMini-BESTest(標準化β=0.243、p=0.018)、MFES(標準化β=0.229、p=0.028)、男性が有意に関連した。FAIにおけるMini-BESTestとMFESのΔR²は0.047と0.040で同程度であった。媒介分析では、転倒経験がMFESを介してFAIへ負の間接効果を示し(ACME=-1.306、p=0.02)、Mini-BESTest調整後も維持された(ACME=-1.104、p=0.032)。LSAに対する間接効果は有意でなかった。
【考察】
LSAは外出時の移動・歩行能力の影響を受けやすく、バランス能力との結びつきが強い。一方、FAIは身体機能と転倒関連自己効力感が同程度に独立して関連した点は重要である。男性のFAI低値には、生活役割や活動習慣の性差が影響した可能性がある。
【結論】
LSAはバランス能力と、FAIはバランス能力と転倒関連自己効力感の双方に独立して関連した。地域現場で両評価を併用することで、活動性低下に対する身体機能面と心理行動面を区別して評価・介入標的を選定し、より個別化される可能性がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究は所属施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した。対象者には事前に研究に関する同意を書面にて得た。解析には個人が特定されないよう匿名化した評価データを用いた。
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