講演情報

[P15-03]具体的な目標と達成期間を設定し生活空間が拡大できた1症例

*神谷 幸樹1,2、三須 雄二3 (1. 三須医院通所リハビリテーションいこい、2. 三須医院リハビリテーション科、3. 三須医院内科)
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キーワード:

目標と期間の設定、生活活動範囲、可視化

【はじめに・目的】
自立支援の種類に応じて様々な環境因子が参加や生活空間に影響を与えていることが報告されている。また、要支援1・2、要介護1のいずれかの認定を受けた高齢者は、身体機能に加えて外出の目的や実際の外出手段を有することといった複合的な理由がLife-Space Assessment(以下LSA)と関連していることが示唆されている。今回、具体的な目標設定と達成期間を設定し、デイケア(以下DC)利用日以外での生活空間が拡大できた症例を経験したため報告する。
【症例紹介・評価結果と問題点】
疾患:右足関節骨折、既往歴:脳梗塞・腎動脈瘤 要介護1 身長170cm 体重65.0kg DCを2日/週利用DC利用開始前、友人の運転する車で友人宅へ行った折に2階の玄関まで昇段できず帰宅した。また、奥様のお見舞いは往復タクシーを利用し、本人の受診の折には娘様の送迎又はタクシーを利用していた。初期評価、Barthel Index(以下BI):90点、Frenchay Activities Index(以下FAI):17点、5回椅子立ち上がりテスト:15秒、LSA:37点であり屋外では歩行器を使用していた。LSA評価はDS利用日、及び年に数回のイベント日は対象外とした。
【介入内容と結果】
理学療法介入前に、具体的な目標と期限を設定し、3ヶ月以内:友人宅の2階にある玄関まで階段昇降が出来る、奥様のお見舞いに歩いて行く、電車で友人宅へ行く、6ヶ月以内:娘様と厄除け大師に行く、屋外杖歩行獲得する、1年後:1人で電車旅をすることとした。個別介入は筋力トレーニング、バランス練習、歩行・階段昇降練習を中心に実施し、自主練習は施設内150m×2セットから徐々に延長した。期限内に目標達成し、友人との飲み会や1人旅は浅草など観光客の多い場所にも外出した。また、1人で電車とタクシーを利用し1人で受診している。最終評価、BI:95点、FAI:19点、5回椅子立ち上がりテスト:9秒、LSA:57.5点となり歩行器を返却し屋外杖歩行となった。
【考察】
5回椅子立ち上がりテストの改善に加え、友人の1人が遠方へ転居したことによる環境の変化があり、興味を持った外出先を提案したことがFAIとLSAの改善要因の1つであったと考えられる。また、DSで歩数表を可視化しフィードバックすることが自主練習の継続に寄与したと考えられる。生活空間を拡大するためには、様々な生活環境の変化に則した具体的な目標と期間の設定が重要であり、また長期的な目標を達成するには進歩や成果を可視化するツールが効果的であると考えた。
【倫理的配慮、説明と同意】
症例報告の目的と意義について、対象者及びその家族に対し、口頭および書面にて説明し同意を得ており、個人情報の取り扱いに配慮した。

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