講演情報
[P3-06]通所型短期集中予防サービスにおけるALR‑4の探索的検討
―変化量分析からみた支援ターゲットの抽出―
*卜部 吉文1、中村 睦美2 (1. 新富士病院グループ 医療法人財団逸生会大橋病院 リハビリテーション科、2. 東都大学 幕張ヒューマンケア学部 理学療法学科)
キーワード:
通所型短期集中予防サービス、C型、生活課題
【目的】
通所型短期集中予防サービス(C型)では、利用者の生活課題に応じて生活支援の方向性を段階的に再構築していくことが求められる。その際、リハビリテーションの視点を用いるものの、機能回復を主とした介入ではなく、生活再編やセルフマネジメント力の向上が重視される。しかし、これらを具体的に可視化し、支援の優先順位や介入の道筋を共有できる手法は十分に確立されていない。そこで本研究は、ALR‑4(Active Life Redesign 4領域スコア:生活Doing/役割Being/満足感Feeling/継続性Managing)を用い、①変化量の分布②伸び幅が大きい症例の特徴③低下に先行する領域変化を探索し、支援ターゲット抽出の指標となり得るかを検討した(プレテスト)。
【方法】
後方視的観察研究。C型既存記録からALR‑4を初期・最終で採点(各0〜4点、合計0〜16点)。AI解析を情報抽出・判定補助として用い、最終判定は専門職が総合判断した。解析対象は初期・最終の4領域点と合計点が揃う症例とし、途中中止・欠測例は除外した。評価は合計点レンジ、変化量分布、上位25%(Δ合計6点以上)の特徴および低下例の領域内訳について整理した。さらに変化量に基づき上位群を抽出し領域別変化を比較するとともに、初期値により層別化して変化量との関連を検討した。
【結果】
60例中41例を解析対象とした。初期合計2~13点、最終5~16点、変化量は-2~+9点と幅広く、最頻は+4点および+5点(各9例)であった。+6点以上は15例であり、これらではBeingおよびManagingの伸びが大きかった。初期低値群ほど変化量は大きく、初期≤6点で平均+5.78点、初期7~9点で+4.62点、初期≥10点で+2.83点であった。低下は3例で、主にBeingまたはFeelingの低下がみられ、DoingおよびManagingは維持される一方、変化は主に心理・役割側に現れる傾向がみられた。【考察】本研究は点数上昇の有無ではなく、変化量に基づき支援の当て所を抽出する点に意義がある。伸び幅が大きい症例では役割および継続性の向上が顕著であり、C型における改善は運動量の増加のみならず、役割再設定と継続の仕組み化に依存する可能性が示唆された。また、Doingが維持されていてもBeingまたはFeelingが低下する場合は、体調不安や自己効力感低下による失速の前兆として捉え、早期に介入再設計を行う必要がある。今後は信頼性・妥当性および評価手順の標準化の検討が必要である。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者に研究目的および内容を口頭および書面で説明し同意書を取得した。参加は自由意思とし、同意後も撤回可能であることを説明し撤回書を配布した。個人情報は匿名化し特定されないよう配慮した。本研究は新富士病院グループ倫理審査委員会の承認を得た(承認番号:No.2026-04)。
通所型短期集中予防サービス(C型)では、利用者の生活課題に応じて生活支援の方向性を段階的に再構築していくことが求められる。その際、リハビリテーションの視点を用いるものの、機能回復を主とした介入ではなく、生活再編やセルフマネジメント力の向上が重視される。しかし、これらを具体的に可視化し、支援の優先順位や介入の道筋を共有できる手法は十分に確立されていない。そこで本研究は、ALR‑4(Active Life Redesign 4領域スコア:生活Doing/役割Being/満足感Feeling/継続性Managing)を用い、①変化量の分布②伸び幅が大きい症例の特徴③低下に先行する領域変化を探索し、支援ターゲット抽出の指標となり得るかを検討した(プレテスト)。
【方法】
後方視的観察研究。C型既存記録からALR‑4を初期・最終で採点(各0〜4点、合計0〜16点)。AI解析を情報抽出・判定補助として用い、最終判定は専門職が総合判断した。解析対象は初期・最終の4領域点と合計点が揃う症例とし、途中中止・欠測例は除外した。評価は合計点レンジ、変化量分布、上位25%(Δ合計6点以上)の特徴および低下例の領域内訳について整理した。さらに変化量に基づき上位群を抽出し領域別変化を比較するとともに、初期値により層別化して変化量との関連を検討した。
【結果】
60例中41例を解析対象とした。初期合計2~13点、最終5~16点、変化量は-2~+9点と幅広く、最頻は+4点および+5点(各9例)であった。+6点以上は15例であり、これらではBeingおよびManagingの伸びが大きかった。初期低値群ほど変化量は大きく、初期≤6点で平均+5.78点、初期7~9点で+4.62点、初期≥10点で+2.83点であった。低下は3例で、主にBeingまたはFeelingの低下がみられ、DoingおよびManagingは維持される一方、変化は主に心理・役割側に現れる傾向がみられた。【考察】本研究は点数上昇の有無ではなく、変化量に基づき支援の当て所を抽出する点に意義がある。伸び幅が大きい症例では役割および継続性の向上が顕著であり、C型における改善は運動量の増加のみならず、役割再設定と継続の仕組み化に依存する可能性が示唆された。また、Doingが維持されていてもBeingまたはFeelingが低下する場合は、体調不安や自己効力感低下による失速の前兆として捉え、早期に介入再設計を行う必要がある。今後は信頼性・妥当性および評価手順の標準化の検討が必要である。
【倫理的配慮、説明と同意】
対象者に研究目的および内容を口頭および書面で説明し同意書を取得した。参加は自由意思とし、同意後も撤回可能であることを説明し撤回書を配布した。個人情報は匿名化し特定されないよう配慮した。本研究は新富士病院グループ倫理審査委員会の承認を得た(承認番号:No.2026-04)。
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