講演情報

[P1-03]回復期病院における地域活動の実践から見えた課題 ―退院患者の社会参加支援に向けた地域連携の展望―

*井上 陽介1、吉田 啓志1、近藤 駿1、鷲見 北斗1 (1. 千里中央病院 理学療法科)
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キーワード:

地域活動、地域連携、社会参加

【はじめに】回復期病院では現在、退院後の生活再建支援にとどまらず、患者の社会参加までを見据えた地域連携が求められている。当院でもこれまで地域活動を行ってきたが、限定的な取り組みに留まっており、退院患者の社会参加を促す地域連携体制の構築には至っていないのが現状である。そこで本報告では、当院におけるこれまでの地域活動の取り組みを整理し、退院後の社会参加支援を見据えた地域連携の発展に向けた課題について検討する。
【実践内容または活動内容】当院における主な地域活動として、昨年度は地域包括支援センター等からの依頼を受け、2回の健康講座を実施した。また、科内の地域活動に対する関心度向上を目的として、士会を通じた市民公開講座や介護予防教室への院内スタッフのボランティア参加の呼びかけを行った。さらに、これらをより発展的な地域活動へと展開していくため、院内での健康講座実施や地域行事への参加などについて、リハビリテーション科管理者と検討を重ねた。
【成果や課題】本活動の成果として、健康講座では同じ地域住民から複数回の参加がみられ、運動や健康管理に関する相談も寄せられたことから、一定の地域ニーズへの対応や関係構築に繋がり、限定的ではあるものの地域連携の一端を担うことができた。また、介護予防教室への院内スタッフのボランティア参加の呼びかけにより、一部スタッフにおいて地域活動への関心向上が認められた。しかし、より発展的な地域活動の実装には至らず、退院後の社会参加支援に向けた地域連携の発展にも繋がらなかった。
【今後の展望または結論】本取り組みにより、健康講座を通じた地域住民との関係構築や地域ニーズの把握には一定の成果が得られた。一方で、回復期病院における地域活動のみでは、退院患者の社会参加そのものを直接支援するには限界があり、地域連携の構築には至らなかった。今後は、入院中から患者一人ひとりの生活希望・役割・楽しみといった価値観を評価し、退院後の社会参加に向けて必要な情報整理を行うことが重要である。その上で、自治体や地域包括支援センター等と連携し、患者の価値観に応じた地域資源の相談支援へと繋げる体制を構築していく必要がある。
【倫理的配慮、説明と同意】本報告は当院の地域活動を整理した内容であり個人情報は含まれていない。発表にあたっては、所属施設管理者の承認を得た。また、地域住民および関係者が特定されないよう十分に配慮した。

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