講演情報
[P7-06]ロボティックアーム手術支援システム導入前後における人工膝関節全置換術の身体機能と患者満足度の比較
*沖島 諒1、森野 主也1、安藤 浩樹1、久米 康隆1 (1. 米盛病院 リハビリテーション部)
キーワード:
TKA、ロボティックアーム手術支援システム、患者報告アウトカム
【はじめに、目的】人工膝関節全置換術(TKA)は変形性膝関節症に対する有効な治療法である。近年、ロボティックアーム手術支援システムは術前CTを用いた三次元計画と術中ナビゲーションにより、インプラント設置精度や軟部組織バランスの向上を可能とし、術後疼痛軽減や早期機能回復への有効性が報告されている。しかし、患者満足度に関連する患者報告アウトカム(PROs)への影響は十分に検討されていない。本研究は、ロボティックアーム手術支援システム導入前後におけるTKA患者の術後早期の身体機能および患者満足度に関連するPROsの比較検討を目的とする。
【方法】対象は当院で原発性または続発性膝関節症に対し、同一術者がTKAを施行した283例とした。導入前群46例、導入後群237例に分類した。主評価項目は術後4週の日本版変形性膝関節症患者機能評価表(JKOM)とした。副次評価項目は術後3週JKOM、術側膝関節屈曲・伸展角度、VAS、TUG、BBSとした。各評価項目を目的変数、群を説明変数、術前値および年齢を共変量とした線形回帰分析を実施した。患者背景の群間比較にはMann-WhitneyのU検定とχ²検定を用い、統計解析にはEZRを使用し、有意水準は5%とした。
【結果】患者背景に有意差は認めなかった。術後4週JKOMは群間差を認めなかった(P=0.255、調整平均差−2.75点)。術後3週JKOMは導入後群で有意に低値を示した(P=0.029、調整平均差−5.22点)。VASは術後3週で有意に低値を示した(P=0.024、調整平均差−8.08mm)が、術後4週では有意差を認めなかった。膝関節屈曲角度は術後3週および4週、伸展角度は術後3週で導入後群が有意に高値を示した(いずれもP<0.05)。TUGおよびBBSは術後3週、4週ともに有意差を認めなかった。
【考察】導入後群では術後3週のJKOMおよびVASが改善し、膝関節可動域も向上した。ロボティックアーム手術支援システムによる術後早期の疼痛軽減や関節可動域改善が患者の自覚的機能改善に寄与した可能性が考えられる。しかし、術後4週JKOMやTUG、BBSには有意差を認めなかった。歩行能力やバランス能力は筋力や身体活動量など多くの要因の影響を受けるため、術後4週までの短期間では差として反映されなかった可能性がある。本研究結果は先行研究と概ね一致しており、術後早期の理学療法介入を円滑に進めることで、住み慣れた地域での自立した生活の継続や社会参加の促進につながる可能性が示唆された。
【結論】ロボティックアーム手術支援システムを用いたTKAは、術後早期の疼痛軽減、膝関節可動域およびPROsの改善に寄与する可能性が示された。歩行能力およびバランス能力に対する有意な効果は認められなかったが、地域生活への円滑な復帰を支援する可能性が示唆された。
【倫理的配慮、説明と同意】本研究は所属施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号:YR2601号)。ヘルシンキ宣言に則り、匿名化したデータを用いて解析を行った。
【方法】対象は当院で原発性または続発性膝関節症に対し、同一術者がTKAを施行した283例とした。導入前群46例、導入後群237例に分類した。主評価項目は術後4週の日本版変形性膝関節症患者機能評価表(JKOM)とした。副次評価項目は術後3週JKOM、術側膝関節屈曲・伸展角度、VAS、TUG、BBSとした。各評価項目を目的変数、群を説明変数、術前値および年齢を共変量とした線形回帰分析を実施した。患者背景の群間比較にはMann-WhitneyのU検定とχ²検定を用い、統計解析にはEZRを使用し、有意水準は5%とした。
【結果】患者背景に有意差は認めなかった。術後4週JKOMは群間差を認めなかった(P=0.255、調整平均差−2.75点)。術後3週JKOMは導入後群で有意に低値を示した(P=0.029、調整平均差−5.22点)。VASは術後3週で有意に低値を示した(P=0.024、調整平均差−8.08mm)が、術後4週では有意差を認めなかった。膝関節屈曲角度は術後3週および4週、伸展角度は術後3週で導入後群が有意に高値を示した(いずれもP<0.05)。TUGおよびBBSは術後3週、4週ともに有意差を認めなかった。
【考察】導入後群では術後3週のJKOMおよびVASが改善し、膝関節可動域も向上した。ロボティックアーム手術支援システムによる術後早期の疼痛軽減や関節可動域改善が患者の自覚的機能改善に寄与した可能性が考えられる。しかし、術後4週JKOMやTUG、BBSには有意差を認めなかった。歩行能力やバランス能力は筋力や身体活動量など多くの要因の影響を受けるため、術後4週までの短期間では差として反映されなかった可能性がある。本研究結果は先行研究と概ね一致しており、術後早期の理学療法介入を円滑に進めることで、住み慣れた地域での自立した生活の継続や社会参加の促進につながる可能性が示唆された。
【結論】ロボティックアーム手術支援システムを用いたTKAは、術後早期の疼痛軽減、膝関節可動域およびPROsの改善に寄与する可能性が示された。歩行能力およびバランス能力に対する有意な効果は認められなかったが、地域生活への円滑な復帰を支援する可能性が示唆された。
【倫理的配慮、説明と同意】本研究は所属施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号:YR2601号)。ヘルシンキ宣言に則り、匿名化したデータを用いて解析を行った。
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