講演情報

[P12-07]「理学療法士は地域をデザインできるか
〜民間企業による複数自治体介護予防事業の実践〜

*岸本 泰樹1 (1. 合同会社 リハの木)
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キーワード:

地域包括ケアシステム、地域資源、介護予防

【はじめに】
超高齢社会を迎えた我が国では、介護予防の推進と地域包括ケアシステムの構築が求められている。一方で、地域特性に応じた介護予防事業の継続や住民主体活動への移行に課題を抱える自治体も少なくない。弊社は岐阜県内において、理学療法士が主体となり自治体や地域資源と協働しながら介護予防事業の企画・運営支援を行ってきた。本報告では、複数自治体における実践内容とその成果について紹介する。
【実践内容または活動内容】
自治体ごとの地域課題や社会資源を踏まえた介護予防事業を展開した。恵那市では介護予防体操冊子「エナジーバード体操」を作成し、市内介護予防事業所における「運動機能向上加算」算定要件の実施媒体として活用された。輪之内町では住民主体の介護予防活動「知るリハステーション」を創設し、行政・住民・民間企業が連携する活動体制を構築した。大垣市では公共温浴施設を活用した「お風呂deリハビリ」を企画し、入浴行動と運動習慣の定着を目指した介護予防事業を実施した。その他、下呂市、山県市、関ケ原町等においても地域特性に応じた介護予防事業を継続的に支援した。
【成果や課題】
各事業は単年度で終了することなく継続的な事業として運営されている。エナジーバード体操の活用は、総合事業施策の中で制度的に位置づけられ、恵那市が定期開催する介護予防事業者研修の講師を担当することとなった。知るリハステーションは、行動経済学的視点に注力した仕掛けにより住民主体活動へと発展し、厚生労働省「健康寿命を伸ばそうアワード」を受賞した。お風呂deリハビリは開催地を毎年増やし、R8には大垣市全域へ事業を拡大し継続実施されている。一方で、事業効果の客観的評価や住民主体活動への移行過程を定量的に示すことは今後の課題である。
【今後の展望または結論】
理学療法士が地域資源を活用し、行政・住民・企業をつなぐ役割を担うことで、多様な地域介護予防システムを構築できる可能性が示された。今後は事業成果の検証を進めるとともに、持続可能な地域づくりを支える実践モデルとして整理し、他地域への展開可能性について検討したい。
【倫理的配慮、説明と同意】
本報告は自治体事業に関する活動報告であり、個人が特定される情報は含まれていない。報告にあたっては関係自治体に趣旨を説明し、発表について了承を得た。

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