講演情報

[ST1-07]段ボールベッド上の簡易用具が妊娠初期の妊婦の側臥位体圧分布に及ぼす影響:単一事例研究

*羽柴 涼太1、清水 三紀子2、伊藤 優芽1、粥川 修哉1、宇野 杏朱1、小山 総市朗3 (1. 藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科、2. 藤田医科大学保健衛生学部看護学科母性看護学分野、3. 藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科理学療法評価学分野)
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キーワード:

妊婦、体圧分散、災害リハビリテーション

【はじめに、目的】
災害時の避難所では段ボールベッドが用いられるが、マットレスを併用できない状況では体圧分散性が十分でなく、腰痛などの筋骨格系症状につながる可能性がある。妊娠中は体型変化や体重増加により寝具環境の影響を受けやすい一方、災害初期には高機能マットレスを十分に確保できないことが想定される。本研究の目的は、妊娠初期の妊婦1例を対象に、段ボールベッド上へ簡易用具としてバスタオルまたは毛布を敷設した際の側臥位体圧分散効果を記述的に検討することである。なお、本報告は単一事例縦断研究の妊娠初期時点における中間報告である。
【方法】
対象は妊娠13週の妊婦1名とした。測定条件はA:段ボールベッド単独、B:段ボールベッド+バスタオル、C:段ボールベッド+毛布の3条件とした。体位は左側臥位とし、体位安定後に10秒間保持した状態で体圧分布を測定した。各条件2回の平均体圧と接触面積を算出し、条件Aを基準に記述的に比較した。主観評価は硬さ、安定性、寝返りのしやすさ、総合満足度を10段階のリッカート尺度(1=悪い、10=良い)で評価した。単一事例であるため統計学的検定は行わなかった。
【結果】
平均体圧はAと比較してBで7.9%、Cで9.4%低下し、接触面積はBで24.1%、Cで26.0%増加した。主観評価では、硬さはA/B/Cで1/5/5点、安定性は3/5/3点、寝返りのしやすさは3/5/3点、総合満足度は1/5/3点であった。有害事象は認めなかった。
【考察】
段ボールベッド上に簡易用具を追加することで支持面の硬さが緩和され、接触面積が増加した結果、平均体圧が低下し、体圧分散性が改善した可能性がある。主観評価では、特にバスタオル条件で安定性、寝返りのしやすさ、総合満足度が高値を示し、簡易用具の種類により寝心地への影響が異なる可能性が示唆された。災害初期の避難所において入手しやすい物品を活用した寝具環境調整は、妊婦の身体的負担軽減に寄与する可能性がある。
【結論】
妊娠初期の妊婦1例において、段ボールベッド上へのバスタオルまたは毛布の追加は、側臥位での体圧分散性の改善に寄与する可能性が示唆された。一方、主観的寝心地は簡易用具の種類により異なる傾向を示した。今後は妊娠中期・後期の測定を含め、縦断的に検討する必要がある。
【倫理的配慮、説明と同意】
本研究は筆頭演者が所属する施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した。対象者には文書および口頭で研究内容、自由意思による参加、撤回の自由、個人情報の保護について説明し、書面にて同意を得た。

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