講演情報

[P3-08]地域在住者の肩こりに対するセルフケアの実態調査

*原田 伸哉1、澤田 誠1、田中 真一3、濱地 望1、溝田 勝彦1、釜﨑 大志郎2、大田尾 浩2、久保 温子2、八谷 瑞紀2、永﨑 孝之1 (1. 令和健康科学大学 理学療法学科、2. 西九州大学 リハビリテーション学部 理学療法学専攻、3. 介護老人保健施設 ビハーラ光風)
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キーワード:

地域在住者、肩こり、セルフケア

【はじめに】
肩こりにはストレスや疲労、運動習慣などの関与が指摘されている。また、肩こりに対する自己対処法としてセルフストレッチが広く行われているが、その実態や肩こりとの関連は十分に明らかではない。本研究の目的は、地域在住者における肩こりの有無と運動習慣およびセルフストレッチ実施状況との関連を検討することである。
【対象と方法】
対象はA地域の健康増進施設来場者のうち,健診事業に自ら参加し,肩こり調査に関連する全項目を測定し得た33名である。評価項目は,肩こりの有無,症状および部位,運動習慣(週2回30分以上)の有無,頸肩周囲のストレッチ実施率,ストレッチの種類(首まわし,首側屈,肩の上げ下げ,肩まわし,胸張り,背伸び,背中まるめ),効果の自覚(あり・なし)とした。肩こりの部位は体表上にマッピングした図を用いて評価した。肩こりの有無により群間比較を行った。
【結果】
対象33名の内訳は男性12名,女性21名,平均年齢56.8(27〜79)歳で,そのうち肩こりを有しているのは54.5%(18名)であった。肩こりあり群の主症状は「硬い」「張っている」が多く(各61.1%),部位は頸肩部に集中し,特に右側に多かった(61.1%)。運動習慣(あり群/なし群)は55.6%/60.0%(p=0.80)で有意差を認めなかった。ストレッチ実施率(あり群/なし群)は66.7%/26.7%(p=0.028)で肩こりあり群で有意に多かった。肩こりあり群で実施しているストレッチの種類は,首まわし(55.6%),肩まわし(50.0%),肩の上げ下げ(44.4%)が多く,ストレッチ効果は67%が自覚していた。
【考察】
本研究の結果より,肩こりを有する地域在住者では,運動習慣の有無に差を認めなかった一方,頸肩周囲のストレッチ実施率は高値を示した。これは,肩こりを有する者ほど症状に対する自己対処としてストレッチを実施している実態を反映している可能性が考えられる。また,実施されていたストレッチは首まわしや肩まわしなど簡便な可動域運動が中心であり,多くが効果を自覚していたにもかかわらず肩こり症状は残存していたことから,一時的な対処行為となっている可能性が示唆された。さらに,本対象では「硬い」「張っている」といった筋のこわばり感や張り感を訴える者が多く認められ,実施されているセルフストレッチのみでは症状改善に十分至っていない可能性が考えられた。したがって,肩こりに対しては単にセルフストレッチを推奨するのみではなく,症状特性に応じた適切なセルフマネジメント指導が重要であると考えられる。
【倫理的配慮】倫理承認番号:本研究は所属機関の倫理審査委員会の承認を得て実施した(承認番号:21WZK32)。対象者には研究の目的および内容を十分に説明し、自由意思による同意を得た上で実施した。

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