講演情報

[P10-06]地域在住高齢者における性別間での体幹・下肢筋の筋量および筋内非収縮組織の比較

*正木 光裕1、菅原 花梨2、武藤 麻希3 (1. 高崎健康福祉大学保健医療学部、2. 新潟リハビリテーション病院リハビリテーション部、3. 角田病院老健リハビリテーション課)
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キーワード:

高齢者、性別、体幹・下肢筋

【はじめに、目的】
 地域在住の男性と女性の高齢者の間で、体幹・下肢筋の筋量および筋内非収縮組織、姿勢アライメント、移動能力、バランス能力、認知機能を比較した。
【方法】
 地域在住高齢者57名を対象とし、性別に基づいて男性15名 (男性群、76.7 ± 6.0歳)、女性42名 (女性群、75.3 ± 4.7歳) に群分けした。体幹・下肢筋の筋量評価として、超音波画像診断装置 (GE Healthcare社製) を使用し、腰部多裂筋、腰方形筋、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋、大殿筋、中殿筋、小殿筋、大腿直筋、中間広筋、外側広筋、大腿二頭筋長頭・短頭、半腱様筋、半膜様筋、前脛骨筋、腓腹筋内側頭、ヒラメ筋、後脛骨筋の筋厚を左右測定した。結合組織や脂肪組織といった筋内非収縮組織の評価として、画像処理ソフト (NIH社製) を用いて各筋の筋輝度を算出した。筋厚、筋輝度は左右の平均値を算出した。筋輝度が高いほど筋内非収縮組織の割合が高いことを表し、筋厚、筋輝度ともに筋力と関連する (Fukumoto Y, 2012)。姿勢アライメントの評価として、スパイナルマウス (Index社製) を使用し、安静立位・腹臥位での胸椎後彎角度、腰椎前彎角度、仙骨前傾角度を測定した。移動能力、バランス能力の評価として、通常・最大歩行速度、Timed Up-and-Go時間、5回立ち座り時間、開眼片脚立位時間を測定した。Mini-Mental State Examinationを用いて認知機能を評価した。
 体幹・下肢筋の筋厚および筋輝度、姿勢アライメント、移動能力、バランス能力、認知機能、年齢、身長、体重はMann-Whitneyの検定を用いて群間にて比較した。また、体幹・下肢筋の筋厚および筋輝度、姿勢アライメント、移動能力、バランス能力の群間比較では、身長または体重を共変量とした共分散分析を行った。
【結果】
 Mann-Whitneyの検定の結果、女性群の身長、体重は男性群よりも有意に低かった。Mann-Whitneyの検定、共分散分析の結果、女性群の胸・腰部脊柱起立筋、大殿筋、中間広筋、半膜様筋、前脛骨筋、ヒラメ筋の筋厚は男性群よりも有意に低かった。女性群の中殿筋、小殿筋の筋輝度は男性群よりも有意に高かった。一方、男性群の大腿直筋、大腿二頭筋長頭、半腱様筋の筋厚は女性群よりも有意に低く、男性群の大腿二頭筋長頭の筋輝度は女性群よりも有意に高かった。
【考察、結論】
 女性の高齢者は男性の高齢者よりも背部筋、股関節伸展筋、足関節背屈・底屈筋の筋量が低く、股関節外転筋の筋内非収縮組織の割合が高いことが示唆された。女性において、運動器疾患の発症や転倒の発生とこれらの体幹・下肢筋の筋機能との関連を今後、検討していくことが必要である。膝関節伸展・屈曲筋については女性にて筋量が低い筋と、男性にて筋量が低いまた筋内非収縮組織の割合が高い筋が存在した。
【倫理的配慮、説明と同意】
 対象者に研究内容の説明を書面、口頭で行い、書面にて同意を得た。本研究は大学の研究倫理委員会の承認を得て実施した。

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