講演情報
[O10-05]地域在住高齢者における運動量と運動習慣強度に関連する主観的環境要因の比較
*五十嵐 祐介1,2、島崎 崇史1、山内 貴史1、須賀 万智1 (1. 東京慈恵会医科大学大学院医学研究科 環境保健医学講座、2. 茅ヶ崎リハビリテーション専門学校)
キーワード:
運動習慣、身体活動、主観的環境
【目的】高齢者の身体活動促進において、居住環境は重要な要因とされている。先行研究では、商店や公園・運動施設へのアクセスなどの環境評価と身体活動量との関連が報告されている。一方で、運動習慣の形成や定着に関連する環境要因については十分に明らかになっていない。運動習慣は運動量の維持・向上に重要であり、地域理学療法においても習慣形成を支援する視点が求められる。本研究の目的は、地域在住高齢者を対象に、主観的環境評価と運動習慣強度および運動量との関連を比較し、それぞれに関連する環境要因の特徴を明らかにすることとした。
【方法】対象は同一市内に在住し、地域の体操教室や健康づくり事業に参加している65歳以上の高齢者とした。運動習慣強度はExercise Habit Strength Scale(EHSS)、運動量はPhysical Activity Questionnaire for Elderly Japanese(PAQ-EJ)の運動項目を用いて評価した。主観的環境評価にはInternational Physical Activity Questionnaire Environmental Module(IPAQ-E)を用いた。EHSS総得点およびPAQ-EJ運動項目を従属変数とし、年齢および性別を調整変数として強制投入したうえで、IPAQ-E環境項目を説明変数とした後退ステップワイズ重回帰分析を実施した。
【結果】EHSSを従属変数とした解析対象者は228名であった。重回帰分析の結果、レクリエーション施設の有無(p=0.008)および運動している人を見かけること(p=0.002)がEHSSと有意に関連した(調整済みR²=0.110)。PAQ-EJ運動項目を従属変数とした解析対象者は235名であった。重回帰分析の結果、日用品を購入するための商店の有無(p=0.029)および運動している人を見かけること(p=0.003)が運動項目と有意に関連した(調整済みR²=0.067)。
【考察】運動量には「日用品を買うための商店の有無」が関連したことから、外出や移動機会を生み出す環境が運動実践に寄与している可能性が考えられた。一方、運動習慣強度には「レクレーション施設の有無」が関連しており、運動を継続しやすい環境が習慣形成に関与している可能性が示唆された。さらに、「運動している人を見かける」は運動量と運動習慣強度の双方に共通して関連していた。周囲の運動実践者を目にすることは、運動行動の動機づけや規範意識の形成につながり、身体活動の実施および習慣化の双方に影響している可能性が考えられた。
【結論】地域在住高齢者において、運動量と運動習慣強度では関連する主観的環境要因が一部異なった。一方、「運動している人を見かける」は両者に共通して関連しており、地域における運動実践者の存在が身体活動促進および運動習慣形成に重要である可能性が示唆された。
【倫理的配慮】本研究は東京慈恵会医科大学倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号:37-249(12892))。
【方法】対象は同一市内に在住し、地域の体操教室や健康づくり事業に参加している65歳以上の高齢者とした。運動習慣強度はExercise Habit Strength Scale(EHSS)、運動量はPhysical Activity Questionnaire for Elderly Japanese(PAQ-EJ)の運動項目を用いて評価した。主観的環境評価にはInternational Physical Activity Questionnaire Environmental Module(IPAQ-E)を用いた。EHSS総得点およびPAQ-EJ運動項目を従属変数とし、年齢および性別を調整変数として強制投入したうえで、IPAQ-E環境項目を説明変数とした後退ステップワイズ重回帰分析を実施した。
【結果】EHSSを従属変数とした解析対象者は228名であった。重回帰分析の結果、レクリエーション施設の有無(p=0.008)および運動している人を見かけること(p=0.002)がEHSSと有意に関連した(調整済みR²=0.110)。PAQ-EJ運動項目を従属変数とした解析対象者は235名であった。重回帰分析の結果、日用品を購入するための商店の有無(p=0.029)および運動している人を見かけること(p=0.003)が運動項目と有意に関連した(調整済みR²=0.067)。
【考察】運動量には「日用品を買うための商店の有無」が関連したことから、外出や移動機会を生み出す環境が運動実践に寄与している可能性が考えられた。一方、運動習慣強度には「レクレーション施設の有無」が関連しており、運動を継続しやすい環境が習慣形成に関与している可能性が示唆された。さらに、「運動している人を見かける」は運動量と運動習慣強度の双方に共通して関連していた。周囲の運動実践者を目にすることは、運動行動の動機づけや規範意識の形成につながり、身体活動の実施および習慣化の双方に影響している可能性が考えられた。
【結論】地域在住高齢者において、運動量と運動習慣強度では関連する主観的環境要因が一部異なった。一方、「運動している人を見かける」は両者に共通して関連しており、地域における運動実践者の存在が身体活動促進および運動習慣形成に重要である可能性が示唆された。
【倫理的配慮】本研究は東京慈恵会医科大学倫理委員会の承認を得て実施した(承認番号:37-249(12892))。
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