講演情報

[O6-02]ウォークラリー形式での自主トレーニングの導入による通所リハビリテーション利用者の身体機能の変化

*榊原 和真1、田中 誠也2、小松 悠人2,3、宅野 竜二1、浅井 優佳1、中野 浩征1 (1. 介護老人保健施設メディコ阿久比、2. 国立長寿医療研究センター 先端医療開発推進センター、3. 愛知学院大学大学院 心身科学研究科)
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キーワード:

ウォークラリー、通所リハビリテーション、自主トレーニング

【はじめに】
 通所リハビリテーションでは,活動性向上のため余暇時間における運動の実施が重要である.しかし,利用者が主体的に取り組める運動の提供方法など課題が多い.今回,ウォークラリー形式での自主トレニーングプログラム(以下,本プログラム)を作成し,その内容と実施後の身体機能の変化を検討した.
【方法】
 解析対象は2025年6月~12月に利用され,継続して評価可能であった利用者とした.施設内に設定された10か所のポイントを巡り,筋力・ストレッチ・バランス・注意機能向上などを目的とした課題を行う約150mのコース.介護記録より膝伸展筋力(左右平均),Timed up and Go Test (以下,TUG)を収集し,本プログラム開始時と開始後6カ月後で比較した.また,利用者をスタッフの促しにより実施した「促し群」,自発的に実施した「自立群」,実施しなかった方を「未実施群」に分類し,TUGおよび膝伸展筋力を比較した.
【結果】
 全体のTUG(n=30)は25.5±23.5 秒から23.4±19.3秒(p=0.079),膝伸展筋力(n=34)は14.1±6.0㎏から14.4±7.0㎏(p=0.675)であった.群毎の解析では,促し群のTUG(n=15)は32.1±31.7秒から27.2±25.9秒に有意に向上(p=0.027)した.膝伸展筋力(n=15)は13.9±5.4㎏から13.8±4.0㎏(p=0.394)であった.自立群のTUG(n=11)は18.9±7.7秒から17.4±6.4秒(p=0.286),膝伸展筋力(n=11)は20.1±8.9㎏から23.1±12.㎏(p=0.504)であった.未実施群のTUG(n=7)は19.2±5.4秒から23.9±10.4秒(p=0.066),膝伸展筋力(n=4)は15.3±4.2㎏から16.8±6.4㎏(p=0.271)となった.
【考察】
 促し群のTUGのみ有意な改善がみられた.動的なバランストレーニングをした群の方がTUGは短縮すると報告されており,(運動療法学,市橋則明).本プログラムにおける多面的な課題設定が効果につながったと考えられる.また,自立群は開始時の歩行能力が高く改善幅が小さかった可能性がある.促しが必要な利用者に対し,適切な運動を働きかけることで改善の余地があることが示唆された.
【結論】
 通所リハビリテーション利用者にウォークラリー形式の自主トレプログラムを実施した結果,促し群においてTUGが有意に改善した.運動に受動的な利用者に対して適切に運動を促すことで身体機能向上に寄与する可能性が示された.
【倫理的配慮、説明と同意】
 本研究は,共同演者の所属する機関の倫理・利益相反委員会の承認と各研究機関の長の許可を得た上で実施した(No.2038).研究対象者には,本研究に関する情報を公開し,拒否する機会を提供した.

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